【お便りコーナー】第112回: ただのぎょー先生

小説家になろうをいつもご利用いただきありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者であるただのぎょー先生よりお便りをいただきましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、ただのぎょー先生よりいただきました文面となります。

 みなさま初めまして、「ただのぎょー」と申します。小説家になろうの友人たちからは良くなまこさんと言われてます。

 昨年、『小説家になろう』にて執筆していた『モブ令嬢テサシア・ノーザランは理想の恋を追い求めない。』という作品が、2022年8月1日に『アース・スター ルナ』より刊行されることとなりました。

 みなさま、是非お手にとっていただければ幸いです。

Web版テサシアはこちらへどうぞ。
https://ncode.syosetu.com/n0639gy/

書籍版、アース・スター ルナの特集ページはこちらからどうぞ。
https://www.es-luna.jp/bookdetail/16risounokoi_luna.php


 さて、小説家になろうにはここ、「お便りコーナー」にて書籍化を目指す方へのアドバイスを募集しているとのことで、こうして筆を取らせていただきました。
 一作品書籍化した駆け出しの小説家である私に何が言えるのかと思います。しかも過去にたくさんの作家さんが有用なアドバイスをしているというのに。
 そもそも一番重要なアドバイスって「毎日書け」以上のことはありませんしね!

 それでも自分の小説を本にしたくて、まだ叶っていない作者のあなたへというテーマで、先人があまり言ってそうなアドバイスを一つお話ししてみたいと思います。

 あなたは「全力で書籍化を狙える話を書いてみたことはあるか?」ということです。あるいは、「ウケるためにテンプレ的な話を書くことを忌避してはいないか?」と言っても良いかもしれません。
 書いていないなら、一度書いてみましょうと提案します。

 書いたことがあるけどウケなかったよというあなたに尋ねます。
 そのタイトルは読者が手に取りたくなると自信を持って言えますか? あらすじは興味を惹かれるものですか? キーワードは読者ウケしそうなものを集めましたか? 読者のうち、何割程度がラストまで読んでくれているかを『Kasasagi』で確認しましたか?

 そうやって全力でポイントを取りに行って、ダメならダメで良いと思うのです。自分には合わないとその方向性を諦めるもよし、奮起して改善していこうとやってみるもよし。上手くいったならもっとよしです。

 自分が書きたい話というものが当然あるかと思います。私が書きたいのはハイファンタジーです。元々恋愛が書きたかった訳ではない。
 でも私の書籍化した作品、『モブ令嬢テサシア・ノーザランは理想の恋を追い求めない。』タイトルからもう恋愛ものって分かりますよね。
 小説家になろうで書き始めた頃の自分に、「君は将来、異世界恋愛で女性向けの作品で書籍化するよ」と言われたら鼻で笑うかもしれません。
 でも、結果として恋愛もので書籍化した訳です。

 これは不本意なことでしょうか?
 答えはノーです。私はそんな自分の作品が面白いですし、それで書籍化できたことを嬉しく思っています。
 なんと言っても書籍化したらウエハラ蜂さんの超★美麗なイラストがついてきたんですよ。ヤバくない? 最高じゃない? なんの不満があろうか。

 テンプレを書いて、自分の個性やオリジナリティが消えると思っていますか?
 違います。テンプレを書いていても消せないものが個性です。

 自分の書きたかったものではない作品は、無価値でしょうか?
 ノー、断じてノーです。仮にそれがイエスであれば、『シャーロック・ホームズ』シリーズは無価値と言っていることになります。作者のコナン・ドイル卿が本当は歴史小説を書きたかったというのは有名な話でしょう。

 是非一度、本気で試してみてください。そして小説家になろうに素敵な作品が生み出され、その中から本となる作品が増えることを願っています。

 最後になりましたが、私に作品を公開する場を、読者が集まる場を作ってくれている小説家になろうというサイトと、その運営の方々に感謝の言葉を述べてこのお便りを終えさせていただきます。
 ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。