【お便りコーナー】第70回: 萩鵜アキ先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である萩鵜アキ先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、萩鵜アキ先生よりご連絡いただきました文面となります。



 
 初めまして。この度『冒険家になろう!~スキルボードでダンジョン攻略~』で、ネット小説大賞の期間中受賞を致しまして、作品を出版いたしました。萩鵜アキと申します。

 2018年は様々な災害が各地で起りました。
 地震に台風に極地豪雨……。天災が多かった年だったかもしれません。

 被災された方は、強い憤りや深い悲しみを抱いたことでしょう。
 かくいう私も、『北海道胆振東部大震災』に被災し、震度6近い大きな揺れと、ブラックアウトを経験いたしました。

 いつ来るかわからない揺れに怯え、電気がない中で過ごす夜。
 ふと外に出て空を見上げると、今まで見たことがないほどの星空が広がっていました。

 街の明かりがすべて消えたため、普段は消えてしまうような小さな星も、はっきり見えるようになったのですね。
 降るような星空というのは、こういうものを差すのでしょう。

『きっとこういう状況じゃなきゃ、見られない風景なんだろうなあ』と感動したのを覚えております。

 災害に遭ったとき、負の側面ばかりを見てしまうと、どんどんネガティブになっていきます。
 ですがこのように、いつもは見逃してしまうような小さな幸福や感動だけに目を向け続けると、ポジティブになれるのではないか?

『面白き事もなき世を面白く、すみなすものは心なりけり(高杉晋作)』

 悲惨な世界の中でも『明るい部分だけにスポットライトを当てた作品』『ポジティブなシーンだけを繋げた作品』を書こう。
 そうすればきっと、どんなに不幸な世の中でも、面白おかしく笑えるようになるから。

 その想いが、小説が、不幸に遭われた方への、心の癒やしに繋がる一助となれば……。
 そう思い『冒険家になろう!』を執筆いたしました。

 ライトノベルは、読者に楽しんで貰うことが究極の命題だと思っております。
(もちろん「楽しむ」の形はそれぞれですが)

 なので私の作品で、いま目の前にある不幸――勉強の苦しみや、失恋の痛み、その他冷蔵庫のプリンが消失していた件でも良いです――を忘れて大いに笑って頂けたなら、著作者として本望でございます。

 読めば笑顔になれる。前向きになれる。
 そんな小説を、これからも書いていきたいです。

 最後になりますが、私の著書『冒険家になろう!~スキルボードでダンジョン攻略~』を、どうぞよろしくお願いいたします。