【お便りコーナー】第54回: 鬼ノ城ミヤ先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である鬼ノ城ミヤ先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、鬼ノ城ミヤ先生よりご連絡いただきました文面となります。



 初めましての皆様は初めまして、お馴染みの方はこんにちは。
 鬼ノ城ミヤと申します。「おにのみや」ではなく「きのじょう」です、よろしくお願いいたします。

 今回は、私のようなおっさんがどんな道程をたどって今にいたったのかについて書かせていただこうと思います。

 もともと小説といいますか、物語が大好きだった鬼ノ城は中学生時代から小説を読みあさっていました。菊地秀行先生・夢枕獏先生・半村良先生・笹本祐一先生あたりは人生の師匠と言っても過言ではありません。

 この時期に暇さえあれば本を読んでいたことが、今の自分の財産になっています。

 高校生になり、自分でも小説を書き始めた私は雑誌社の小説大賞に応募するようになりました。
 今のようにパソコンなんてありません。
 ワープロが普及したのも、もう少しあとの時代です。

 その時代は、すべて原稿用紙でした。

 400字詰原稿用紙に鉛筆で書き殴っていき、それを改めて清書していきます。
 今のように、パソコンのワープロソフトなんかでちゃちゃっと打ててしまう時代とは雲泥の差でしたけど、当時はそれが当たり前でしたし、そうやって原稿用紙に清書しながら自分の脳内で物語を展開していくのがこの上なく楽しかったんですよね。

 その時代に1度受賞し出版化の話があったのですが、諸般の事情によりその当時はデビューすることは出来ませんでした。
 
 それでも小説家の夢を諦めることが出来なかった私は、新たな話を作成するためにこの頃から物語の設定を大学ノートに書きまくりました。
 その当時は、ファンタジー作品はマイナーな分野でして、SFの一分野として扱われていました。それでも創元推理文庫から刊行されたスーパーアドベンチャーゲームブック『スティーブンジャクソンのソーサリーシリーズ』や、角川スニーカーG文庫のガープス、富士見ドラゴンブックのシナリオ集などを夢中になって貪り読んでいたものです。
 そうやって得た知識を元に、様々なファンタジー世界を自分の中で構築していきました。ワールド・オブ・パルマの世界もこの時期に原型を構築した次第です。

 その後、PBMのライターとして活動をしていた時期を経た私は、程なくいたしまして生活の変化などがあり、そのため10年近く執筆から離れていた時期がありました。

 ですが、そういった諸般の事情が一段落したところで、また書いてみたいと思うようになった次第なんです。

 そういった経緯を経て「小説家になろう」にたどり着いた私は、温め続けていた作品達を執筆し発表しはじめました。

 この小説家になろうの一番の利点は、すぐに反応がもらえるところです。

 その当時流行していたなろう発のラノベを十数冊購入して勉強した上で執筆を始めた私ですが、その当時はドキドキの連続でした。
 ですが、いろいろな感想を頂けるようになり、それが励みになってどんどん執筆する意欲がわいていった次第です。

 これは、学生時代の私が、原稿用紙に一人で向かっていた時期ではありえないことでした。

 ただ、そうやって一人で頑張っていた時代があったからこそ、今の自分があると(少しだけ)胸を張って言えるかなって思っていたりします。

 書くことは無駄ではないし、何歳になっても書くことは楽しい。
 
 私のように、学生時代に本に夢中になり小説家を夢見たことがある人って、それなりにいるんじゃないかって思います。
 でも、おっさんになりますといろんなしがらみにがんじがらめにされてしまい、そのまま諦めている方も多いんじゃないかなって思います。

 そんな皆さんに声を大にしてお伝えしたい。
 
 こんな私でもやれば出来ました。さぁ、皆さんもご一緒に!

 夢を夢のまま終わらせるかどうかは、自分次第だと思います。
 これは、同年代のおっさんだけでなく、今の若い世代の皆さんにも通じる言葉だと思います。

 皆さんと一緒にこれからも楽しく執筆を続けていきたいと思っております。

 これからもよろしくお願いいたします。

 僭越ながら……
 そんな私の最新刊『Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ』の4巻がまもなく発売になります。何卒よろしくお願いいたします。