小説家になろうをいつもご利用いただきありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である
かみはら先生よりお便りをいただきましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。
以下、かみはら先生よりいただきました文面となります。
お初にお目にかかります。
かみはらと申しまして、一次創作をしたりしなかったりあちこちしながら、現在作家活動をしています。
小説家になろうからの商業作品では「転生令嬢と数奇な人生を」1~6巻+短篇集と続編の「元転生令嬢と数奇な人生1」があり、ボイスブック等も配信中です。
転生令嬢と数奇な人生を
連載版:
https://ncode.syosetu.com/n5413fz/
書籍(Amazon):
https://www.amazon.co.jp/dp/B09L45438Q/
おそらく小説家になろうでは珍しいSFとミステリで有名な「早川書房」の出版で、初めの刊行の時に最終刊まで、続編も2巻の刊行を決めてもらっています。
最近では株式会社KADOKAWAの角川文庫より、書き下ろしの中華風ファンタジー「涙龍復古伝 暁と泉の寵妃」を2月22日に出版します。
「転生令嬢と数奇な人生を」と同じく頑張る女の子が主人公です。
お便りコーナーについては、私も小説家になろうの利用は長いので、一度は出してみたいと思っていました。
作家としては末席も良いところですなのですが、こちらのお便りコーナーには書籍作家になりたい方が多くくいらっしゃると思います。
そんな方に向けまして、私からも少し書けたらなと思っての投稿です。
なお、私は派手に連載の一話をバーン!と終わらせ読ませる物書きではありません。全体の話においてもどちらかといえば癖ありタイプですので、公募の受賞作もありません。
書籍化も編集さんに感想いただいていたところへ、後々自分からお願いし検討してもらいました。
こういう書き手もいるんだなーと思っていただけると幸いです。
・作品の伸び悩み
あるあるかと思います。
ですが「小説家になろう」は一番の強みがあります。
各ジャンルにおいて一定数の方が愛する「設定テンプレート」
好きな方が多くいらっしゃると思います。私も「転生」系が大好きです。
これを活用してください。
ですがこのテンプレートの強みは引きの強さのみで、連載自体は慣れが問われるでしょう。
連載においては一話の終わりを「続きが気になる!」ところで終わらせるのも重要ですが、考えていただきたいのがご自分の「癖」です。
皆さんは物語を読むにおいて、どんな展開が好きですか?
その展開を生かすためには、事前にどんな話を取り込んでおけば読み手が楽しいでしょうか。
自身の話で恐縮ですが、私は基本的に全滅とか血とか人が逝く間際に見せる輝きや人間性、泥水啜った展開が好きです。とにかく大好きです。
転生ものでその手の話が読みたかったのでガンガン練り込みました。
おかげでいまの読者さんに恵まれ、結果が出ています。
最近では「このライトノベルがすごい2024(宝島社刊))」やダ・ヴィンチ 2024年1月号(KADOKAWA)「BOOK OF THE YEAR 2023」にそれぞれ2年連続ランクインです。
私のように「癖」で続ける書き手も可能性があると思ってもらえたら幸いです。
また連載は一定の話数で展開がキリよく納まるようにした方がいいかもしれません。
一冊の文字数は出版社によるので一概にいえませんが、改訂や加筆を踏まえると大体10~12万字でしょうか。
これは一冊が25万字くらいになった経験談からです。
早川書房だったから本来は二冊に分けるところを分割せず、面白いところで終わるからとまとめて一冊で刊行してくれました。他にもこちらの意見を聞き、尊重してくれる出版社です。
・延び悩みその2「表紙」
イラストを絵師さんに依頼してご自身でSNSでアップするのも手です。
お知り合いや仕事として受け付けている方に依頼するのもありありです。
メリットは「キャラクターが出ることで世界観が可視化されやすいので宣伝力が高い」
デメリットは「自費」と「書籍化が決まったら取り下げる可能性がある」
特にデメリットの方、大半は取り下げ対象じゃないかと思います。
私は幸いWeb表紙や何十枚におよぶイラストレーターさんのファンアートを残せました。書籍イラストレーターも同じ方で採用していただき、一緒に商業へ行きましたが、これはものっっっすごく稀な例かと思います。
それまでのイメージとは乖離しますし、せっかくのイラストが公表できなくなるのはとても悲しいです。
・書き続けてください
他の先生方も書いていらっしゃるでしょうが、それくらい重要です。
続ける難しさはご存知かと思いますが、私たちは「継続する力」も見られています。
できたら書籍化が決まって原稿作業に入っても、連載は無理のない範囲で維持することをおすすめします(とはいえ一番は身体を壊さないことなので、キツいと思ったら寝る)
理由は単純です。その後のお知らせを読者さんに届ける際、宣伝を見てくれる人がいなければ告知効果が減ります。
・寝る&他に趣味を持つ
メンタル維持に役立ちます。
それでは皆さんの物書きライフが良いものであることを祈って失礼いたします。
かみはら