2018-01-31

【お便りコーナー】第56回: 初枝れんげ先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である初枝れんげ先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、初枝れんげ先生よりご連絡いただきました文面となります。



いつもお世話になっております。
小説家になろう様で「異世界で孤児院を開いたけど、なぜか誰一人巣立とうとしない件」http://ncode.syosetu.com/n9759dd/ を連載させて頂いている、初枝れんげです。

2月10日に第2巻が無事出版される運びとなりましたので、この場を借りて皆様にはお礼申し上げますとともに、わたしごときが僭越ですが、新人の方へ、どうすれば書籍化できるかについてアドバイスをさせて頂きたいと思い、筆をとらせて頂きました。

前回も1度ここで掲載させて頂いた時は、要するに「自分なりに時間を確保する術を身につけて下さいね」という身もふたもない意見を書いてしまいました。

ですが、よく考えてみれば、新人の方の中には、書きたいのにそもそも筆が動ない、であるとか、キャラクターが書けない、といった類の悩みをお持ちの方も多数いらっしゃるのではないかと思い当たりました。

これは私の不徳の致すところ。

今回はそのあたりについてお話できればと考えています。

さて、書きたいけれど書けない。

分かります。私も十年くらい全然筆が動きませんでした。書きたいけど書けない。つらいところだと思います。

これを解決する手段は大きく2つあると思っています。間違っているかもしれませんが、その時は忘れて下さい。有益な情報だけ、獲得してくださればよいと思います。

まず一つ目。キャラクターを先に作る、ということです。

特にライトノベルというのはキャラクター小説と言われるくらいで、キャラありき、みたいなところがあります。

いきなりオリジナルはつらいかもしれません。そんな時は好きな漫画とか映画とかアニメとかドラマとか、なんでもいいです。何でもいいので、そのキャラクターたちをイメージの中で動かしてください。2人以上、用意して、実際に会話をさせてみてください。

どうでしょうか? 何か始まりませんかね? 喧嘩したり、丁々発止のやりとりをしたり、なぜか意気投合したりするでしょう? しなかったらごめんなさい。

でも、キャラクターはそういうものなんです。そう、キャラクターは勝手に動いて、勝手にストーリーをつむいでくれます。作家の都合なんておかまいなしに。ともかくいう事をきいてくれません! そして、そこから、ストーリーとかプロットとか、そういったものが着想されていきます。それをつなげていけば、小説になるのです。

それが一つ目。キャラクターから物語を構築する方法でございます。オリジナルのキャラクターが出来て勝手に動き始めたら、それは小説の赤ちゃんが産声を上げ始めたと思って差し支えありません!

さて、二つ目。それはプロットから先に作る方法。

プロットなしでババーンといきなり書いちゃえる天才が世の中にはおります。実在します。でも、それはごくわずかっぽく、私も残念ながら天才ではありません。プロットを作って、地道にストーリーを肉付けていきます。

邪魔くさがってプロットを作らなかったり、何となく曖昧な感じにしてしまっている方は、書こうと思ってもその部分で混迷してしまって、筆が止まってしまう。そういう事態に陥りがちです。プロットはストーリーの点であり、そしてその点は「魅力的」でなくてはいけないと私は考えております。退屈な点がないよう細心の注意を払いながら、点を構築する。そうすれば、あとはその点を線でつないでいけば、あら不思議、魅力的な物語=小説になるのですっ?

…と、以上、偉そうに申し上げました。

いかがでしょうか? 読み返してみると当たり前のことしか言ってません。

ですが、この当たり前が出来るようになると、きっと執筆が軽快に、軽やかに、楽しくできること請け合いです!

ぜひ、幸福な執筆ライフを。死ぬまで出来る稀有な趣味ですからね!



あと、最後に少しだけ。

「異世界で孤児院を開いたけど、なぜか誰一人巣立とうとしない件」第2巻、TOブックス様より2月10日発売。Web版とは大きく変化した書下ろしストーリーをお楽しみに!

主人公のマサツグ君はもちろん、永遠のライバル・ミヤモト君も大活躍するぞ!
投稿者: nana  linkLink 

2018-01-24

【お便りコーナー】第55回: 青猫 草々先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である青猫 草々先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、青猫 草々先生よりご連絡いただきました文面となります。



 「小説家になろう」というサイトがあります。

 仮にこのサイトの名前が、「小説家になりなさい!」だったらどうでしょうか?
 何だか、無駄に偉そうです。
 小学生の頃、母親によく言われた「宿題やりなさい!」に通じるものがありますね。
 これでは、

「うるさいなあ。今からなろうと思ってたんだよ。そんなこと言うから、なる気が無くなっちゃったじゃないか」

 という事態を招きかねません。

 あるいは「建築家になろう」というサイト名だったら?
 一見、悪くなさそうです。活用する価値アリかもしれません。
 きっと志を同じくする人々が集っていて、デザインや図面を上げると助言や批評をくれるのでしょう。

 しかし、そこで切磋琢磨し腕を上げいい感じに馴染んできたころ、あなたはふと気付くのです。
 もしかして、ここに居ても小説家にはなれないのでは? と。
 何と巧妙なトラップ。油断も隙もあったものではない。

 そう考えると「小説家になろう」という名称は、偉そうでもなく押しつけがましくもなく、また建築家ではなくちゃんと小説家の道へと誘ってくれる、サイトの趣旨を適切に表現したものではないでしょうか。

 ――どうも、はじめまして。青猫草々と申します。
 まずは少しだけ、自分語りにお付き合いください。

 そのとき私は、大変貧乏、かつ時間だけは大量にあるという立場でした。
(あ、ちなみに学生ではなくいい年の大人ですよ。ヒントはノージョブ)

 ありていに言って暇を持て余していたというか、持て余した暇を将来の不安に怯え布団の中でガクブルすることに全ぶっ込みしているような有様だったため、こりゃいかんと何か生産的な活動を始めることにしたのです。

 そこで思いついたのが小説の執筆。
 昔から本を読むのは好きだったので、この機会に何か書き上げてアマチュア作家を気取ってみるのも悪くなかろう、ふふん、と考えたわけです。
 いえ悪くなかろうも何も、部屋に転がってぶるぶる振動してるだけの排泄物製造器より悪いものなど世の中にはそうそうないのですけどね。

 このように元を正せば自分のために始めた活動だったわけですが、いざ書いてみると誰かに読ませたくなるのが人情というもの。
 そこで私は、どこかの小説投稿サイトにアップしてみようと思ったのでした。
 なお「友達でいいんじゃ?」などという疑問は今すぐ忘れてください。悲劇が浮き彫りになりますから。

 さて、創作というのは価値観や思想、感性など、己の全てを作品に込める行為です。
 それを公開することは、しばしば自分の裸をさらすことにたとえられますね。

 当時、私はなにもかも未経験の、初心なおっさんでした。
 自分のあれやこれやが全て衆目にさらされると考えると、それだけで頬が熱くなってしまう恥ずかしがりやのおっさんでした。

 しかし弱気を克服しないと、いつまで経っても前に進めないおっさんのまま。
 私は覚悟を決めます。
 どうせなら! できるだけ大勢に! 俺の裸を! 堂々と! 見せつけてやる!

 であれば、その場所は慎重に選ばなければなりません。
 一糸まとわぬ私のすべてを、もっとも効果的に解放できる舞台はどこだろう?
 そうして辿り着いたのが、このサイト「小説家になろう」でした。

 さっそく私は自分をさらすことにしました。
 私の私自身をあらわにし、惜しげもなく見せつけました。
 幸いなことにそれは多くの人の目に触れ、多くの声をいただくことになりました。

「な、なんて見事なブツなんだ……ボクの中に何度も激しく刺さったよ」(注:作品の感想です)

 という行為的、じゃない好意的なものもあれば、

「テクがない。雑で乱暴ね。イタいだけだわ」(注:作品の感想です)

 とか、

「貧弱で粗末(文才が)。入れるのをためらうくらい(ポイントを)」

 という辛辣なものもあったと記憶しています。
 いずれにしろダイレクトな反応が目に見えるというのは私にとって大きな刺激で、それはまさに未知の快感とも呼ぶべきものでした。

 ところで。
 小説作品には必ず書き手と読み手が存在します。
 双方いないと文化として成立しえず、どちらが偉いというものでもないのですが、数から言えば書き手の方が少ないでしょう。

 ここで私は、読み手側の経験しかない方に対し、えいやと裸になって境界線を飛び越えてしまうことを提案します。
 そこにはきっと、お話を読むのとはまた違った楽しさがあるからです。

 「小説家になろう」というサイトは、その名前が示す通り気軽に書き手となって作品を発表できるシステムになっています。
 せっかくここを訪れたのですから、最大限に楽しまないのはもったいない話だと思うのですね。

 ええ、つまるところ創作のススメなのでした。
 皆さんも、まずはお気軽に最初の一歩を踏み出してみてはいかがですか?
 裸になるのはなかなか勇気が必要ですが、やみつきになるような開放感が味わえることうけあいです。

 そして、もう一つ。
 もしそういう勇気ある姿を目にしたなら、読み手の皆さんはぜひ積極的に「すごくおおきい!(志が)」「なんて立派なんだ!(度胸が)」と伝えてあげてください。
 作者は大いに悦び大いに興奮し、さらにむくむくと天にも届く勢いで膨れあがらせるに違いないのです(執筆意欲を)。

 そういう私が全てをさらけだした作品はこちら。

「押しかけ犬耳奴隷が、ニートな大英雄のお世話をするようです。」
なろう連載版
https://ncode.syosetu.com/n4513dn/
書籍版特設ページ
http://over-lap.co.jp/narou/865542387/

 1/25に2巻が発売されます。
 気が向いたら、目を通していただければ幸いです。

 それでは、よいなろうライフを。
投稿者: nana  linkLink 

2018-01-16

【お便りコーナー】第54回: 鬼ノ城ミヤ先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である鬼ノ城ミヤ先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、鬼ノ城ミヤ先生よりご連絡いただきました文面となります。



 初めましての皆様は初めまして、お馴染みの方はこんにちは。
 鬼ノ城ミヤと申します。「おにのみや」ではなく「きのじょう」です、よろしくお願いいたします。

 今回は、私のようなおっさんがどんな道程をたどって今にいたったのかについて書かせていただこうと思います。

 もともと小説といいますか、物語が大好きだった鬼ノ城は中学生時代から小説を読みあさっていました。菊地秀行先生・夢枕獏先生・半村良先生・笹本祐一先生あたりは人生の師匠と言っても過言ではありません。

 この時期に暇さえあれば本を読んでいたことが、今の自分の財産になっています。

 高校生になり、自分でも小説を書き始めた私は雑誌社の小説大賞に応募するようになりました。
 今のようにパソコンなんてありません。
 ワープロが普及したのも、もう少しあとの時代です。

 その時代は、すべて原稿用紙でした。

 400字詰原稿用紙に鉛筆で書き殴っていき、それを改めて清書していきます。
 今のように、パソコンのワープロソフトなんかでちゃちゃっと打ててしまう時代とは雲泥の差でしたけど、当時はそれが当たり前でしたし、そうやって原稿用紙に清書しながら自分の脳内で物語を展開していくのがこの上なく楽しかったんですよね。

 その時代に1度受賞し出版化の話があったのですが、諸般の事情によりその当時はデビューすることは出来ませんでした。
 
 それでも小説家の夢を諦めることが出来なかった私は、新たな話を作成するためにこの頃から物語の設定を大学ノートに書きまくりました。
 その当時は、ファンタジー作品はマイナーな分野でして、SFの一分野として扱われていました。それでも創元推理文庫から刊行されたスーパーアドベンチャーゲームブック『スティーブンジャクソンのソーサリーシリーズ』や、角川スニーカーG文庫のガープス、富士見ドラゴンブックのシナリオ集などを夢中になって貪り読んでいたものです。
 そうやって得た知識を元に、様々なファンタジー世界を自分の中で構築していきました。ワールド・オブ・パルマの世界もこの時期に原型を構築した次第です。

 その後、PBMのライターとして活動をしていた時期を経た私は、程なくいたしまして生活の変化などがあり、そのため10年近く執筆から離れていた時期がありました。

 ですが、そういった諸般の事情が一段落したところで、また書いてみたいと思うようになった次第なんです。

 そういった経緯を経て「小説家になろう」にたどり着いた私は、温め続けていた作品達を執筆し発表しはじめました。

 この小説家になろうの一番の利点は、すぐに反応がもらえるところです。

 その当時流行していたなろう発のラノベを十数冊購入して勉強した上で執筆を始めた私ですが、その当時はドキドキの連続でした。
 ですが、いろいろな感想を頂けるようになり、それが励みになってどんどん執筆する意欲がわいていった次第です。

 これは、学生時代の私が、原稿用紙に一人で向かっていた時期ではありえないことでした。

 ただ、そうやって一人で頑張っていた時代があったからこそ、今の自分があると(少しだけ)胸を張って言えるかなって思っていたりします。

 書くことは無駄ではないし、何歳になっても書くことは楽しい。
 
 私のように、学生時代に本に夢中になり小説家を夢見たことがある人って、それなりにいるんじゃないかって思います。
 でも、おっさんになりますといろんなしがらみにがんじがらめにされてしまい、そのまま諦めている方も多いんじゃないかなって思います。

 そんな皆さんに声を大にしてお伝えしたい。
 
 こんな私でもやれば出来ました。さぁ、皆さんもご一緒に!

 夢を夢のまま終わらせるかどうかは、自分次第だと思います。
 これは、同年代のおっさんだけでなく、今の若い世代の皆さんにも通じる言葉だと思います。

 皆さんと一緒にこれからも楽しく執筆を続けていきたいと思っております。

 これからもよろしくお願いいたします。

 僭越ながら……
 そんな私の最新刊『Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ』の4巻がまもなく発売になります。何卒よろしくお願いいたします。
投稿者: nana  linkLink 

2017-12-26

【お便りコーナー】第53回: 槻影先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である槻影先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、槻影先生よりご連絡いただきました文面となります。



 初めまして。いつも駄目な感じの作品を投稿させていただいております、槻影です。

 この度、拙作、アビス・コーリング(https://ncode.syosetu.com/n9040eb/)が書籍化の運びとなりましたので、記念に筆を取らせていただきました。

 突然ですが、ホームに記載されている数字によると、現在の『小説家になろう』の登録者数はおよそ115万人です。私のIDは27455、前に三万人弱の登録者がいますが、全体数を考えれば古株の方だと言えるでしょう。

 私が初めて『小説家になろう』に登録して小説を投稿し始めたのは2008年……大体十年くらい前のことでした。
 今でこそ『小説家になろう』からは多数の作品が書籍として出版され、本当に小説家を多数排出するサイトになっていますが、私が登録した当時は書籍化作品などもほとんどなく、私が投稿を始めたきっかけもただの趣味でした。(小説家志望でもありませんでした)

 ネットに小説を投稿するメリットの一つは読者さんの感想を貰えることだと、私は思っています。
 新人賞に出して作家になるなど確固たる目標があるのならばともかく、誰も読まない小説を黙々書き続けることはモチベーション的な面でも難しいことです。リアルの友達や家族に見せるのも気恥ずかしいでしょう。

 私がサイトに投稿を始めたのも小説を書きたくて、でも知り合いには見せたくなくて、Webに載せればもしかして誰かが読んでくれてあわよくば感想をもらえるのではないか、という、とても都合のいい考え思いを抱いたからです。
 それ以来、十年間、休んだり長期更新停止したりエタ作を非表示にしながら今も投稿を続けています。

 私は内向的な人間です。紙の本が出るまで、知り合いも友達も家族も、誰も私が小説を書いていることを知りませんでした。
 そんな人間でも孤独を感じることなく小説を投稿できること。それこそがネット投稿の大きなメリットです。メリットです!

 これを読んでいる方々の多くは小説を書くことに興味がある人だと思います。
 とりあえず書きましょう。投稿しましょう。恥ずかしくないです。誰にもそのことを言う必要もありません。飽きたらやめてもオッケー。タイピング速度も上がっちゃいます。
 感想は来たらラッキーくらいでいましょう。見せなければゼロなので、ゼロよりは期待値が高いです。たまに酷い感想を受けることもありますが、いずれ気にならなくなります。途中から書くことが苦痛にならなくなります。

 小説は自己の表現です。性格や経験が直で出ます。流行りなど考える必要はありません。きっとあなたにしか書けない小説があるはずです。
 115万人も登録者がいるのですが、あなたの小説を気にいる人がきっといます。これを読んだ皆様によい読者・作者ライフが待っていることを祈っています。

 ここまで読んでいただきありがとうございました。
 最後に、色々綺麗事っぽい事を書きましたが、ここに書いた内容はあくまで私の独断と偏見によるものであり、一般の見解でないことを強調して締めさせていただきます。
 
 今回、12月29日に書籍版が発売するアビス・コーリング(https://ncode.syosetu.com/n9040eb/)は、
 課金要素が酷すぎてサービス終了したソシャゲの世界に頭のネジがちょっと外れた元廃課金プレイヤーと純粋無垢な少女が召喚され、ひどい目に会うみたいなコメディ小説です。
 Web版は次章が最終章、十年で培ったR15レベルのエロを満載して締めるつもりでいます。

 つまり、私はそんな作品を書く人間です。よろしくお願いします。
投稿者: kuro  linkLink 

2017-12-19

【お便りコーナー】第52回: もちだもちこ先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者であるもちだもちこ先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、もちだもちこ先生よりご連絡いただきました文面となります。



 初めましての皆様、もちだもちこと申します。
 私の作品を読んでくださっている方、もちだは元気です。
 いつも『お便りコーナー』を楽しみにしております。
 先日、某つたな先生の回を読んで涙した私は、無謀にも今回投稿させていただいた次第です。

 さて、もちだもちこの手がけた『オッサン(36)がアイドルになる話』という作品が書籍化し、ありがたいことに2017年10月に2巻も発売されました。応援してくださった皆さま、本当にありがとうございます。
 そんなペーペーな新人である私が、ここで何を語るのか。
 それは、書籍化したいと思ってらっしゃる人達とは真逆なことをしている私でも、歯茎をむき出して頑張ればなんとかなったということを語りたかったからです。歯茎はしっかりとむき出してください。恥ずかしがっている場合ではありません。

 そもそも流行りの異世界ものでもない、若者主人公でもない、ラブコメでもないこの作品が書籍化出来たのは奇跡に近いことだと思っています。
 よくある話ではありますが、この『オッサンアイドル』は私が読みたくて書いたものです。流行りを取り入れない読者に媚びないスタンスで、ただ好き勝手に書きました。
 私は小説を書き始めたのは今から1年8ヶ月前です。そう。ただの素人です。
 そんな素人で海苔さえ巻いてないもちでも、中学2年生くらいの脳みそで決めていたことがあります。

「子供から大人まで読める分かりやすい文章で書く」

 大人に関しては、私の両親(70代)が面白いと言ってくれてるので大丈夫かと思われます。私のSAN値についてはお気になさらず。大丈夫ですよ。(ハイライトの消えた目で)
 とにかく、これだけは守って書いてました。そりゃもう寝る間も惜しんでガムシャラに。もちろん歯茎はむき出しで。
 もちもち頑張って数ヶ月後に帯状疱疹で倒れました。睡眠時間って大事ですね。激痛の中で実感しました。肌荒れもすごかったし、もち肌がカサついちゃって……。

 ところで何の話でしたっけ? 書籍化までの道程? どーて……ゲホゲホ。
 すみません。話を戻します。
 
 分かりやすい文章はともかく、その頃ほとんどなかった『オッサン』『筋肉』『現代もの』『アイドル』が盛り込まれた作品です。読んで面白いと言ってくださる人はいても、「書籍化は難しいだろうなぁ」と言われ続けていました。
 そのことが悲しいとは思っていなかったのですが、日間ランキングとかに出たので「あわよくば書籍化打診とか来たりしてグヘヘ」とゲスい笑みを浮かべていた私は落ち込みました。顔はゲスいまま戻りませんでした。

 投稿してから数ヶ月後に奇跡が起こります。
 詳しい過程は省きますが、編集部の方が偶然『オッサンアイドル』を読んでくださっていたんです。そこから関係者の方々による『オッサン筋肉フェロモン万歳フェスティバル』が秘密裏に開催され、無事刊行することとなったのです。
 ここでの奇跡は、編集部の方が読んでくれていたのもありますが、流行りを追うだけのレーベルではなかったというのもあります。これは本当にすごいことだと思います。
 
 編集さんは言いました。「面白いと思った作品を本にしたい。それだけなんです」と。その後に「プ◯キュ◯はファイブから入りました」とも。
 私は感動しました。そして言いました。「強さなら初代が一番でしょう」と。

 こうして(余計なことを含め)語りましたが、私の流れは参考にならないでしょう。
 だからこそ言いたいのです。
 流行りの作品を書くのも良いですが、自分の趣味全開の作品も書いてみてはどうでしょうと。
 もしかしたらそれが、新たなラノベの『流行』になったりするかもしれません。時代の先駆者と呼ばれるかもしれません。
 ご一考ください。

 ちなみに私は、どこかの集まりで顔を出すたびになぜか「オッサン愛の人」とか「筋肉の申し子」とか言われるようになりました。
 一応ですが女の子なので、もうちょっと可愛い二つ名をいただければ幸いです。


オッサン(36)がアイドルになる話
https://ncode.syosetu.com/n2448dj/
投稿者: kuro  linkLink 

2017-12-06

【お便りコーナー】第51回: 東国不動先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である東国不動先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、東国不動先生よりご連絡いただきました文面となります。



はじめての方はよろしくお願いします。東国不動と申します。
あまり多くはないと思いますが、知っている方はこんにちは。

お便りコーナーに投稿する先生方のほとんどが小説家になろうに投稿した作品でデビューしていると思います。私もそうです。
本になって全国の書店に並ぶだけでも凄いことだと思うのですが、拙作の『僕の部屋がダンジョンの休憩所になってしまった件』にいたってはコミックにまでなって全国の書店等に並びました。
もし小説家になろうが存在しなかったら、私がこんな経験をすることは絶対になかったと思います。

しかも担当様が言うには初速という意味でちょっとみないほど売れているそうです。
発売してすぐに大手のネット書店からは在庫が無くなり、出版社から卸す分も無くなって、緊急大重版をかけてくださっています。
書店では置いてあるところもありますので是非^^;
この文章を書いている時は11月ですが、12月1日頃には重版分が行き渡るそうです。

ところで小説家になろう初のコミックは他の作品も大好評を博しているようです。
ひょっとしたらなろう作品がコミック化する経緯に興味がある人もいるかなと思って、あくまで一例としてお伝えします。
他の作品のことはよく知りませんが、実は『僕の部屋がダンジョンの休憩所になってしまった件』は小説のオファーが来る前にコミックになることが決まりました。
とあるラノベの勉強会に来ていたコミックの編集者様に名刺を渡すついでに『僕の部屋がダンジョンの休憩所になってしまった件』を話したのです。

東国「今、これこれこういう作品を小説家になろうに投稿してるんですよ。結構ランキングで人気出てるのでなろうで読んでみてください」
編集者「面白そうですね! 読んでみます!」

そして次の日、知らない番号からの電話に出ると……。

編集者「あ、東国さんですか? 僕のダンジョン、面白いからウチで漫画にしたいんで明日会いませんか?」
東国「ホントですか?」

さらに次の日、出版社の近くの某飯屋さんで。

編集者「じゃあウチのWEB漫画に掲載して、分量が溜まったらコミック本を出すということでいいですかね?」
東国「え? ありがたいですけど、これで漫画になることが決まりってことなんですか?」
編集者「うん。東国さんが納得してくれれば」

もちろん実際には小説版の出版社は私の方で探すとか、(この当時はまだ一社もオファーが来ていませんでした)漫画についての雑談等の話もちょっとはした気はしますが、こんな感じで即決でした。
なろうで僕ダンの初投稿日を確認して見てみると2016年8月31日に投下をはじめて、勉強会は2016年9月11日にあったので……え? 前述の通り、そこから2日ぐらいで決まったので投下してから13日ぐらいですね。驚きました。
その後も素晴らしい作画様を探してくれたり、メイドインアビスでTVCMをしてもらったり、ヒロインの等身大パネルを作ってもらったりと、何度も「ホントですか?」と聞きたくなることをしてくださって、これだけ売れたのだと思います。

ただ、何と言っても小説家になろうに作品を投稿したことからすべてがはじまっています。
作品をチラ裏や頭のなかに留めておいたら、間違いなくこんな結果にはなりませんでした。
僕の場合はたまたま編集者様がいらっしゃる時に作品が見せられる『場所』にありました。
作品をチャンスが来たら見せられる場所として『小説家になろう』は凄く良いと思います。

最後に小説家になろう様と応援してくださっている読者の皆様、本当にありがとうございます。
この場を借りて御礼申し上げます。



僕の部屋がダンジョンの休憩所になってしまった件 小説版サイト
http://books.tugikuru.jp/detail_bokudan.html
僕の部屋がダンジョンの休憩所になってしまった件 漫画版サイト
http://mangalifewin.takeshobo.co.jp/rensai/bokudun/
投稿者: kuro  linkLink 

2017-08-29

【お便りコーナー】第50回: リューク先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者であるリューク先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、リューク先生よりご連絡いただきました文面となります。



初めましての人は初めまして。
いつもお世話になっている人は、どうもです。

さて、私この度一二三書房から「異世界に転生したので日本式城郭をつくってみた。」でデビューいたしました、リュークと申します。

さて、今回こちらに寄稿させて頂いたのは、これから書こうかどう かと迷っていらっしゃる方に少しでも勇気を与えられたらと思い寄稿させて頂きました。

実は私、小説自体を書いた事がこれまでの人生で一度もないどころか、作文すらも苦手なダメ小学生でした(笑)

それがまぁそのまま大人になって社会人となり、電車移動の際の暇つぶしに読み始めたのが、この「小説家になろう」の作品でした。

元から本が好きだったのもあり、有名な作品からアマチュア感の漂う作品までありとあらゆる作品を読んでいたのですが。

その中でなんとなくです。ただ何となく「書いてみようかな」という気まぐれが生まれてしまったのです。

それからはもう一心不乱、無我夢中の執筆活動の開始です。

最初の作品「劉皇国戦記」は鳴かず飛ばずで した。
けど、読んでくれる人が居る。一日に100回もアクセスする人が居る。
自分の作品に評価をくれる人が居る!
この快感を知ってから、更にのめり込みました。

それが、実は昨年2016年なんです。(投稿現在2017年)
そう、1年です。たったの1年で書籍化しちゃったんです。(オロオロ)

ただ、この1年本当に楽しかったです。
新しい人たちに出会い、私の作品を好きだと言ってくれる人、嫌いだという人色んな人に出会いました。

中には無名の頃の私の作品に絵を描いてくれる人まで。
本当に、本当にすごい体験をたくさんさせていただきました。
だからこそ、私は言いたいのです。

これか ら書こうと思っている方々、一緒にこの世界を楽しみませんか?
沢山楽しい作品を作ってみませんか?
もちろん日の目を浴びるまでは長いかもしれません。
でも、控えめに言って「最高!」ですよ!

さて、もっと色々と語りたいのですが、長々と語ると読みにくいので最後に宣伝をします。
「異世界に転生したので日本式城郭をつくってみた。」が8月15日に全国書店等で発売しております!

私の情熱と楽しさと、たくさんの人の思いが詰まった作品を是非ともよろしくお願いします。
そして、もしよろしければ、お手に取って頂き私の身命と頭脳の限りを賭して書いた作品をお読みいただければと思います。
なお、イラストは「村カルキ」先生の美麗イラス トです!城にもこだわって頂きましたので、是非ともよろしくお願いします。


「異世界に転生したので日本式城郭をつくってみた。」は、(http://www.hifumi.co.jp/books/lineup/9784891994587.html)から試し読みもできますので、是非ともお越しください。

また、全国書店や専門店で好評発売中です!1からつくられていく城と村の様子を是非お楽しみください!
投稿者: kuro  linkLink 

2017-08-21

【お便りコーナー】第49回: 薄味メロン先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である薄味メロン先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、薄味メロン先生よりご連絡いただきました文面となります。



 はじめまして、アーススターノベル様から『なんか、妹の部屋にダンジョンが出来たんですが』を出版していただけることになった薄味メロンです。

 とても胸を張って「小説家です!!」と言える人間ではないのですが、そんな私だからこそ書けるアドバイスもあるのではないかと思い、こうしてお便りを送らせていただきます。

 テーマは『ポイントが低くてもチャンスがある。自分のペースで小説を書こう』

 これで行きたいと思います。


 さて、早速ですが。

 皆様は小説を書いていますか?
『小説家になろう』に小説を投稿していますか?

 書いている方は、自分のペースで続けて頂ければと思います。
 書いていない方は、書きましょう!!


『ポイントが低くても、書籍化のチャンスはありますよ!!』

『書籍化すれば、憧れの作家先生方とゆっくり小説談義が出来ますよ!!』


 この2つは声を大にして言えます。

「書籍化」「プロと小説談義」したくないですか??

「いやー、昨日、作家の飲み会参加してさー。やっぱプロは面白いな!!」

 自慢げにそう言いたくはないですか??

『小説家になろう』であれば、そのチャンスが転がっています。
 ある日突然、書籍化の切符が手に入ることがあるのです。


 毎日更新? ランキング上位? 流行を読み取る能力??

 あるなら良しですが、なくても大丈夫です。


 私のデビュー作となります『なんか、妹の部屋にダンジョンが出来たんですが』
 書籍化のお話を貰ったのは、800ポイント、8万文字の時でした。

 ポイントは底辺。文字数は、本一冊分にも届いておりません。

 更新は月・水・金。
 ジャンル別の下の方ならまだしも、総合ラインキングなんて入ったことがありません。

 それでも、面白い、の一言で書籍化のお話を貰えました。

 担当編集様「私が面白いと思ったので声をかけました。妹がポイントなのかもしれません」

 そんな感じです。

 出版社様のホームページで発表していただいた時でさえ、1200ポイントでした。


 夜中1時まで小説談義を繰り広げた先生の中には、生まれて初めて小説を書いて書籍化した人もいます。
 ちなみに、重版に次ぐ、重版で、売れに売れています。


 更新は毎週日曜日の1回。
 それで書籍化している先生もいます。


『週に1回。二千文字』


 まずはそこから試してください。

 もちろん更新頻度は多い方がいいですし、ポイントも取れた方がいいです。

 ですが、趣味の範囲。それこそ宝くじを買うような感覚で、小説を投稿してみても良いのではないでしょうか??


 今週は疲れたから書くのやめよ。
 飲み会行くから、更新いいかな。


 私は、ありだと思います。


 小説は趣味。いまの生活の空き時間で、出来る範囲でやる。
 空き時間に書いてたら読者様から感想を貰った。うれしくなったからもう1話書こう。

 そんな書き方もありだと思いますよ?

 私のように、たまたま編集者様の目にとまって、書籍化のお話が来るかもしれません。
 ですが、投稿しない限りは、可能性ゼロですからね。


『空き時間に少しだけ書いてみる。投稿してみる』


 それが良いと思いますよ。

 少しだけ本質から外れますが、私の書き続けるコツは投稿することです。

 発表の場所があるから続けられる。
 1人でも読んでくれるから続けられる。

 とりあえず1話をアップしてみる。
 気が付けば2話目を書いている自分がいますよ。


 恥ずかしい?
 いいんですよ、趣味なので。堂々と「素人だからな!!」って言ってやりましょう。

 時間がない?
 時間があるときでいいじゃないですか。無理はしない。

 続きが書けないかもしれない?
 次の作品、行っちゃいましょう。また書きたくなったら書いたらいいですよ。



『とりあえず書いてみる。2000文字くらい貯まったら、軽い気持ちで投稿してみる』



 気が付けば、書籍化作家様とゆっくり話せる人生が待っているかもしれませんよ??
 本気で書籍化を目指している自分がいるかもしれません。


 まずは、1文字目をはじめてみましょう。


 最後に宣伝を……。


『なんか、妹の部屋にダンジョンが出来たんですが』
 出版社・アーススターノベル(泰文堂)

 8月17日発売となります。



 ダンジョンが浸透した現代日本。

「お兄ちゃん、ダンジョン行こー」

 無邪気に微笑む妹に連れられて、高校生の兄妹がダンジョンに入っていく。

 青春を歩む高校生たちが、部活気分でダンジョンに入る。そんな物語。



『妹が可愛い!!』
『幼なじみが可愛い!!』

 書店で見かけた際には、カスカベアキラ先生のイラストだけでも眺めて頂ければと思います。
 本当に可愛く描いてくださいました。

 特集ページには試し読みもあります。
(http://www.es-novel.jp/newbooks/#imoutodungeon01)

 カスカベアキラ先生のイラストが、7枚も見れてしまう!!

 よろしくお願いします。
投稿者: kuro  linkLink 

2017-08-10

【お便りコーナー】第48回: 初枝れんげ先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である初枝れんげ先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、初枝れんげ先生よりご連絡いただきました文面となります。



いつもお世話になっております。
小説家になろう様で「異世界で孤児院を開いたけど、なぜか誰一人巣立とうとしない件」http://ncode.syosetu.com/n9759dd/ を連載させて頂いている、初枝れんげです。

8月10日に拙作が出版されることになりましたので、わたしごときが僭越ですが、新人の方へ、どうすれば書籍化できるかについてアドバイスをさせて頂きたいと思いまして、掲載の機会を頂きました。

なにせわたしごときが出版の機会を得ることが出来ましたので、他の方に出来ないはずがありません。

ではそんなわたしごときがどのように作品を作ったか、お話するとしましょう。

まず、一番大事なことを書きます。それは『小説を書く時間を確保すること』です。他のことは些事にすぎません!

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

おいおい、ふざけんじゃねえよ、それのどこが大事なことなんだよ! と叫ばれた方はまったく正しいと思いますが、少し座ってください。

つまりこういうことなんです。

小説を書く才能とは何か?

小説家の資質とは何か?

これはもう言うまでもなく、書き続けられるかどうか、という1点に尽きます。

連載されている方の中には社会人も多いと思います。学生もいるでしょう。仕事や勉強が終わって疲れて果てて帰って来て……、さあ!ここです!

ここでゲームをしたり、漫画を読んでしまってはいけません。ここで2時間、小説を書きましょう! それだけです!

もちろん、プロットを組むでも、キャラクターの設定を練るでも、もしくは、今まで書いた小説を推敲しても良いです。ともかく「執筆」という試練(あるいは我々に与えられた命題)と向き合いましょう。

書かない日が1日でもあってはいけません。※やむを得ない事情は除く。
そのロスした1日分(2時間)を翌日取り返すことは不可能だからです。平日に4時間も執筆することは概ね不可能であり、たとえ出来たとしても、そんなことを何度も繰り返すことは出来ません。きっとつらくなって、じきに書かなくなるでしょう。

我々は小説を書くのだから、長い長い遊泳が必要です。10万字(1巻分)を書くには無理のないスケジューリングが必要となります。時に1か月、時に半年、時に1年かかる遊泳です。それは短時間の集中を毎日繰り返す(ストレスフリー)、という行為以外に達成する術はありません。

ですので、わたしが皆さんに執筆にあたって唯一アドバイスできる点、何よりもわたしが大事に思っている点は次のことです。

つまり、『時間を確保する方法を自分の中で確立してください』ということ。

これさえできれば何年かはかかるかもしれませんが、小説は書けたも同然です。

ちなみにわたしは仕事柄、手帳に書いたスケジュールは強迫観念で絶対に順守します。守れないときはこまめに手帳のスケジュールを再調整するくらいです。なので、私の手帳には必ず毎日「執筆」の文字が2時間踊っています。

皆さんにとって、自分をコントロールできる方法を探してください。これが書籍化への最大の近道だと、わたしは思います。

駄文、迷文でアドバイスになっているか不安ですが、何の才能もない私が書籍化できた唯一の勝因と思っている点を書きました。よろしければご参考にしてください。

あと、最後に少しだけ。

「異世界で孤児院を開いたけど、なぜか誰一人巣立とうとしない件」第1巻、TOブックス様より8月10日発売。Web版とは大きく変化した書下ろしストーリーをお楽しみに!

主人公のマサツグ君も大活躍するぞ!
投稿者: kuro  linkLink 

2017-06-14

【お便りコーナー】第47回: 舛本つたな先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である舛本つたな先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、舛本つたな先生よりご連絡いただきました文面となります。



 初めまして、主婦の友社さまのプライムノベルスから『遺伝子コンプレックス』を出版させて頂きました、舛本つたな、です。
 実は、私はこのお便りコーナーをいつも楽しみにしていた人間です。
 万が一、億が一、自分の小説が書籍化したら、お便りコーナーに寄稿してみたい、と妄想しながら書籍化作家さんの云々何それを読んでいました。この度、何を間違ったのか書籍化してしまったので、夢が醒めない内に夢を叶えてしまおう、と書かせて頂いた次第です。

 さて、私からアドバイス的な何かを……と考えた結果、
『書籍化して、調子に乗った私がやった恥ずかしいこと』
 なんて、どうでしょう。最高だな! 自分の身を切り刻んで肴にする。お酒が美味しい! ビールを買ってこよう!

 ……では、こんなノリで、私の初めての打ち合わせを紹介しようと思います。

=========
 今から、二週間前。
 小説家になろうの運営からメールがあって、出版社から書籍化打診の連絡があったことを知らされた時はビックリした。(悪戯などを避けるために、運営を経由して連絡するのが通常らしい)
 私はとても浮かれた。浮かれすぎて、もはや一種の錯乱状態になっていた。
 電車の中で不気味な含み笑いをこぼすくらい混乱し、ひとしきり浮ついた後に友人にLINEをしまくった。私は書籍化するのだと、小説家になるのだと、手当たり次第、友だちに自慢しまくった。

「すごーい」
「っていうか、小説なんて書いてたの? Web投稿? え、ライトノベル? ライトノベルってなに?」
「……へぇ~、そ、そうなんだ。あの、萌えってやつ? え~と、アニメとか、そういうのかな?」
「そんなの書いてたんだ……」
「えっ。よ、読むよ。発売されたら教えて。それじゃあ」

 友人の反応は歯切れが悪かった。
 既読スルーされることも多かった。
 自分が今まで隠してきたWeb小説の執筆という趣味、加えていささかサブカルに偏ったジャンルを好んでいたという事が盛大にバレてしまい。友人達はそれに対する適切な反応が分からなかったのだ。
 その事に思い至り、私は冷や水を浴びたように後悔をした。

 私は実感する。

 人は何かを得るためには、何かを代償としなければならない。今、私は親しくしていた友人に何かをさらけ出し、何かを失い、それでも書籍化という夢を手に入れた。
 もし、これから書籍化する人がいたら気をつけて欲しい。書籍化の連絡が来ても、友人に話すはよく考えてからにすべきだ。オタクに友人は少なく、貴重なのだから……。

 私は、友人の大切さと、友人とはいえ自分の全てを受け止めてくれるわけではない事を痛感した。その後、まるで群れからはぐれて飢えた狼のごとく、同じ価値観をもつオタクを探し求めた。
 リア充たちは、ウェイウェイ、と奇声を上げ、夜の街でハントしたガールとアバンチュールした数を仲間に誇る。それとまったく同じで、私もオタクの仲間を探し出して、書籍化したのだと自慢してやりたかった。
 せめて、オタクの神に、私はなりたかった。
 私はさっそく秋葉原にくり出した。仲間はそこにいるはずだった。この秋葉原の街でハントしたオタクに書籍化を自慢をして、ウェイウェイするつもりだった。
 街行く人々をじっと見る。
 ああ、ここには「ライトノベルなんて書いているの? ウケる~」なんて内心で馬鹿にする人はいない。いい街だ。普段はAmazonばかりで、滅多に来なくなったが、ここはいい街だ。出版されたらまたここに戻ってこよう。アニメイトで30冊くらい買って、道ばたで配ろう。あ、そうだ。サイン考えておかなくちゃ。

 さて、誰に自慢してやろうか……。

 では、早速と、「あの、」と道行く人に声をかけても、誰も止まってくれない。「ちょっと」「ねぇ」などと、ボキャブラリー多彩に呼びかけを工夫してみたが、全然だった。
 みんな、メイド喫茶の呼び込みには足を止めるのに……。

 私は、実感した。
 書籍化しても、コミュニケーション能力がなければオタクの神にはなれない。ましてや、ウェイウェイなんて出来るはずもないのだ。

 家に帰った私の欲求不満は凄まじかった。
 書籍化を誰かに褒めてもらいたかった。すごい、すごい、と言ってチヤホヤして欲しかった。可能であれば、一緒にウェイウェイ言いたかった。
 私に残されたのは、両親だった。
 親しかもうないと思った。実際、他にはもう誰もいなかった。そう言えば、書籍化した本作も『親子』をテーマにして書いたものだ。これは、何か運命的なものを感じる。

 早速、親に電話をかける。

「もしもし、お母さん?」
「はいはい。どうしたのよ、急に電話かけてきて」
「あの、私ね。小説家になったの。……ライトノベルのだけど」
「はぁ!? なんね。本当?」
「う、うん。ライト、ノベルだけど」
「すごいやん。すごいすごい! 読むわー。絶対読むわー」

 ??これだ

 私が欲しかったのはこれだった。そうか、私は親に褒めてもらいたかったんだ。子どもだった時みたいに、親に褒めてもらいたかっただけなんだ。

「ところで、らいとのべる、ってなんね?」

 私は少し哲学的な気持ちになった。ライトノベルってなんだろう?

「どうした? らいとのべる、ってなんなんね?」
「えーと、何というか軽い小説、って感じの」
「はぁ」
「イラストとか……、アニメみたいな挿絵とかがついている感じの」
「はい? よう分からんわ」
「でも! 異世界チーレムとかじゃないから!」
「異世界ちーれむ? ねぇ、その異世界ちーれむってなんなんよ。教えて」

 私は愕然とした。
 考えてみたら当たり前だった。親が異世界チーレムなんて知っているはずがない。それは、私が日本を代表する名女優である吉永小百合を知らないのと同様に、母も日本を代表してしまっている小説形式、異世界チーレムを知らないのは当然なのだ。

 私は実感した。
 いつまでも親に甘えていたらダメだ。自分の承認欲求を、いつまでも親にお願いしていたらダメだ。私はもう、大人なんだから。
 さもないと、私みたいになる。母親に対して、異世界で、チートで、ハーレムな小説の内容について、必死になって説明しないといけなくなる。

 だから、みなさん。
 書籍化しても、周囲への報告は落ち着いて冷静にしてください。
========

 ……と、言うわけでWeb版『僕は、お父さんだから』を改めまして、書籍版『遺伝子コンプレックス』は、2017年6月21日にプライムノベルスから発売になります。現時点でもAmazonさんで予約できます。
 もともとは10万字程度の話を、調子にのった私が19万字まで拡大して、編集が印刷原価を計算して青ざめた本作。もしよろしければ買ってやってください。買わない人もWeb版の『僕は、お父さんだから(http://ncode.syosetu.com/n0586cp/)』を読んでやってください。
 それでは、またいつか。
 長文、失礼いたしました。


舛本つたな
投稿者: kuro  linkLink 

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