【お便りコーナー】第218回: MIZUNA先生

小説家になろうをいつもご利用いただきありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である MIZUNA先生よりお便りをいただきましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、MIZUNA先生よりいただきました文面となります。

皆様、はじめまして。
MIZUNAと申します。

私の処女出版は『やり込んだ乙女ゲームの悪役モブですが、断罪は嫌なので真っ当にいきます』という作品です。

既にご存じの方は、この場を借りてご愛読の御礼申し上げます。
まだという方は、ぜひこの機会に一度ご覧いただければ幸いです。

私は商業作家としての経験が三年程度と、まだ浅い者です。作家の世界はとても広く、周囲を見渡せば凄い人ばかり。その中で経験の浅い私が助言というのはおこがましいとは思うのですが、少しでも皆様のお力になれればと考え、この度は寄稿いたしました。読み進める中で『自分には合わないな』と感じましたら、そっとブラウザバックをしてくださいませ。

では早速ですが、私が書籍化を目指すのに必要なのは『分析力』だと思っています。
小説、漫画、アニメ、ゲーム、ドラマ、映画、舞台……などなど。

世の中には様々な優れた作品、物語がありますが『面白い』と自分が感じた時、『何故、自分が面白いと思ったのか』を言語化し、文字に起こしてみたことはあるでしょうか。

おそらく、ほとんどの方はしたことがないと思います。実際、私も作家になるまで『面白い』と思うだけで『何故、面白いのか』なんて考えたこともありませんでした。

しかし、出版社の目に止まって書籍化されるような作品を目指す、となれば『他作品が何故面白いのか?』という部分をしっかりと分析することが一番の近道になります。

私の処女作でもある『やり込んだ乙女ゲームの悪役モブですが、断罪は嫌なので真っ当に生きます』は、様々な作品を読んでいく中で『なんでこうした作品がないんだ。なら、私が書いてみよう』という動機から書き始めたものです。
 
当時は特に考えがあったわけではありませんが、今になって振り返ってみれば結果的に『市場を分析し、市場に求められる作品』に行き着いていたんだと思います。

では、作品の分析力をどう身につければよいのか? という部分は、私がここであれこれ説明するよりも『SAVE THE CATの法則 著者:ブレイク・スナイダー 和訳:菊池淳子』を読んでいただき、本に書かれている内容を今までに『面白い』と思った作品全てに当てはめていくのが一番わかりやすいと思います。

例えば、映画ターミネーター2の冒頭でターミネーターを演じる『アーノルド・シュワルツェネッガー』が時間転移の球体に包まれ『裸』で登場し、地面はえぐれています。

しかし、どうして『裸』で『地面もえぐらせる』必要性があったのでしょうか。登場の演出で、視聴者である我々は何を感じ取ることができたのでしょうか。

ぜひ、『SAVE THE CATの法則』を読んで『ターミネーター2』を見直してみてください。きっと書籍化を目指せる作品作りに必要な分析力に繋がっていくと思います。

演出の答えを知っているのは監督だけですから、答え合わせをすることはできません。しかし、『あれはこういう意図でしているはずだ』という仮説を立てつつ、自分の作品に取り入れることはできますので、こうした『思考』と『気付き』を得られることが一番重要だと思います。

そんなこと知っているし、すでにやっている……という方は、経験の浅い作家の戯れ言だと聞き流してくださいませ。

この寄稿が皆様の創作活動に少しでもお役に立てれば幸いです。

それでは最後に少しだけ宣伝をさせてください。

『やり込んだ乙女ゲームの悪役モブですが、断罪は嫌なので真っ当に生きます』こと悪役モブの書籍12巻とコミック4巻が2025年9月15日同時発売が決定。

TOブックスオンラインストア様でコミック4巻と書籍12巻を同時購入されますと、Ruki先生・戸張ちょも先生の描き下ろしイラストに加え、私の書き下ろしSSも特典としてお付けしております。よろしければ、そちらもぜひご検討ください。

近年は電子書籍の普及や書店様の閉店などの影響もあり、紙書籍を取り巻く状況は厳しくなっております。『悪役モブ』シリーズは累計30万部を突破いたしましたが、紙媒体に関しては、もう一押しが必要です。

もしご興味がございましたら、ぜひ書籍12巻およびコミックス4巻を紙媒体でも手に取っていただけますと幸いです。以下にリンクを記載いたしますので、ぜひご覧下さい。

TOブックスオンラインストア様
https://tobooks.shop-pro.jp/?pid=187371808

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。
敬具
MIZUNA