【お便りコーナー】第207回: 武蔵野純平先生

小説家になろうをいつもご利用いただきありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である武蔵野純平先生よりお便りをいただきましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、武蔵野純平先生よりいただきました文面となります。

初めまして、武蔵野純平です。

小説家になろうに連載している『蛮族転生! 負け戦から始まる異世界征服』のコミカライズ一巻が、2025年4月23日にKADOKAWA様より発売になりました。

■漫画:蛮族転生! 負け戦から始まる異世界征服
https://www.kadokawa.co.jp/product/322412000714/

■ISBN-13
978-4046847034

■原作小説・小説家になろう版
https://ncode.syosetu.com/n4747hg/

■ストーリー紹介
転生した先は、文明レベルの低い蛮族だった!?
強大な帝国に支配され、戦争に負けた蛮族の族長となり、打倒帝国を目指す成り上がりストーリー!!

初めての商業展開でとても嬉しいです。
応援してくれた読者の皆様、小説家になろうスタッフの皆様に御礼申し上げます。
ありがとうございます!


■―― 七転び八起き ――■

実は本作『蛮族転生!』を書く前に、違う作品で書籍化のお話がありました。
書籍用の原稿を六万文字くらい書きましたが、色々な事情があり書籍化を辞退しました。

当時は非常に落ち込み、「もう、ダメだ……。小説家になるのは無理だ……筆を折ろう……」と考えていました。
しかし、何とか気持ちを立て直し、「もう一度書いてみよう!」と筆を執ったのが本作『蛮族転生!』です。


私は四十七歳でウェブ小説に出会いました。
大学生の頃は、小説を読んでいましたが、社会人になり忙しくなると徐々に小説を読まなくなりました。

小説から離れて長い時間が過ぎ、四十七歳の秋のことです。
マンガ「転生したらスライムだった件」を読み、何気なくネットを検索したら小説家になろうに出会ったのです。

転生したらスライムだった件のウェブ版を読み終えた時にちょっとした不満を感じました。
私の大好きなチョコレートが登場しないのです。

私は考えました。
「なぜ、チョコレートが登場しないのだろう? 俺が主人公だったら巨大な飛行船を仕立てて南へカカオ探索の旅に出る。広い海の上を飛行船でずっと飛んでゆく。そして――」

自分が主人公になった気持ちになり、こんな話だったら良いなと考えているうちに、私の中でひらめいたのです。

「読みたい話がなければ、自分で書けば良のでは? いっそオリジナルの話を書いたら楽しいのでは?」

そんな軽い思いつきで小説を書き、小説家になろうに投稿しました。
しかし、初めて書いた小説は、なかなか思うように書けませんでした。

・減らない誤字脱字
・唐突な展開
・起承転結がないストーリー
・回りくどい説明
・魅力のないキャラクター
・不自然なセリフ

などなど、悪い点を上げればキリがありません。

それでも自分の頭の中にあるイメージを小説にしていくのが楽しくて、これまで書き続けてきました。

書き続けることで少しずつ成長し、ようやく商業化を皆様に報告できるようになりました。
気が付けば、私は五十五歳になっていました。


なぜ、五十五歳のオッサンが商業化出来たのだろうと考えてみると、『七転び八起き』の精神があったからだと思います。

うまくいかないことがあっても、「もう一度やってみよう」とトライし続けたことが結果につながったと思うのです。

本作『蛮族転生!』は、私が違う作品の書籍化を辞退して、そのままあきらめていたら生まれませんでした。

――もう一度!

あきらめずに繰り返すことが、小説を書くのに大切なことだと思います。


ではでは、皆様! 発売された『蛮族転生! 負け戦から始まる異世界征服』を、どうぞよろしくお願いします!