【お便りコーナー】第199回: BPUG先生

小説家になろうをいつもご利用いただきありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者であるBPUG先生よりお便りをいただきましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、BPUG先生よりいただきました文面となります。

皆さん、お久しぶり、あるいは初めまして。
2月10日にカドカワBOOKS様より「逃亡賢者(候補)のぶらり旅2 〜召喚されましたが、逃げ出して安寧の地探しを楽しみます〜」が発売となりました、BPUGと申します。名前の読み方は”びーぱぐ”です。黒パグ大好き作家です。よろしくお願いします。

二回目のお便りとなりますが、今回はX(旧Twitter)で交流のある方と話題になったことから1つ――「プロット」について。
書籍化を目指す方であれば、すでにプロット作成ハウツー本などを読んでいらっしゃるかと思います。
ですのでこれはプロットが難しいと思う方に向けたちょっとしたヒントになります。

白状しますと、BPUGはプロットは組まないでぼんやりと頭にあるものをガンガン書き出していくタイプです。ですので今まで「プロット書きますか?」と聞かれたら答えはNOでした。

そう、過去形です。

なぜならばふと気づいたのです。
それは、私が小説を書くにあたって必ず行う作業、これがもしかしたらプロットの一部ではないかと!!

遅い、実に遅い。(悪役キャラ風)

私が行う作業は「キャラクターシート」の作成です。
簡単に言えば、キャラクターの自己紹介シートのこと。特別なツールを提供する執筆サイトもありますが、私は専らエクセルにつらつらと書き出しています。
基本情報(名前、性別、年齢、容姿)はもちろんですが、人によっては性格、趣味や生い立ちなどかなり綿密に記入する方もいます。絵を描くのが得意な方はさらにここにイラストを足しますね。絵の才能羨ましいいい!

……気を取り直して。
この作業は自分が描くキャラクター(たち)へのイメージを膨らませると共に、話の進行に詰まった時に「このキャラクター(たち)だったらどう動くか」というのを想像しやすくし、執筆を勧める助けとなります。

そして、私はそこに「このキャラクターは物語を通してどんな成長をするか」を時系列に組み上げます。これがプロットにほぼ近い部分となります。

どんなキャラと出会い、イベントがあり、どういった考えと行動を起こし、どんな成長をするか。
なぜそのエピソードがキャラクターにとって重要となるのか。

それらを箇条書きにしてキャラクターシートに乗せます。
登場人物全員この作業をするといつまでも執筆にとりかかれないので、メインキャラクターだけで十分です。
これがあれば執筆の手が止まった時、作品の道筋を立て直す必要がある時、ブレることなくキャラクターたちと共に前に進むことができます。
なお、”成長”と書きましたがジャンルや作品テーマによってはこれは異なります。”登場人物が作品の中で遂げる変化”と捉えていただいて構いません。


作品はただイベントをこなすためのタスクリストではありません。
人の様々な行動や思考が絡み合い、変化をしてなにかしらの結末を迎えるものです。
人と人との関わりが物語を推し進める力です。登場するキャラクターを最も理解しているのはあなたです。
もちろん、そこにジャンルの違いはありません。

魅力ある登場人物がいてこそ、物語が輝いて読み手の心を動かすことができます。
是非、作品作りの第一歩として、キャラクターシートを活用してみてください。

お読みいただき、ありがとうございました。


◆書報 - 出版作品詳細◆
https://syosetu.com/syuppan/view/bookid/7984/