【お便りコーナー】第192回: 泉 きよらか先生

小説家になろうをいつもご利用いただきありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である泉 きよらか先生よりお便りをいただきましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、泉 きよらか先生よりいただきました文面となります。

はじめまして!泉きよらかと申します。
このたび、小説家になろう様で連載中の「祖父母をたずねて家出兄弟二人旅」書籍第1巻が、12月14日(土)にTOブックス様より刊行されます。
TOブックスオンラインストア: https://tobooks.shop-pro.jp/?pid=182808225

これも、ひとえに応援してくださる読者の皆様のおかげです。
「感想が書かれました」の赤字が楽しみでもあり、励みでもありました。(担当の編集様が『泉さんの感想欄はとても雰囲気が良いですね』と言ってくださったのが自慢です)
本当にありがとうございます。

さて、ちょうどほぼ1年前から小説を書きはじめた私は、他人様にアドバイスできるような「創作論」は持ち合わせておりません。
ですので、この1年間書籍化を目指して小説を書くにあたり、①自分なりに頑張って(工夫して)良かったこと、②悪かったこと、③もしまた別の作品で書籍化を目指すとしたらどんなポイントを頑張るか、の3つをご紹介したいと思います。
経験を交えた話で恐縮ですが、少しでも皆様の執筆活動の参考になれば幸いです。

■良かった○
① キャラクター・世界観・年表などの資料を最初から作成していたこと
② 即断即決即レス
③ よく寝たこと

書籍化の打診をいただいた段階で、資料はかなり作りこんでいました。
特にキャラ設定は、名前などのメタデータ・口調・趣味嗜好といった40項目近い内容を1キャラずつまとめています。いま思えば、本当によく作ったなと思います。
でも、そのおかげで、プロットがなくても目立った矛盾がなく書き進められました。

また、書籍化にあたり多くの関係者が関わってくださっています。単なる個人の趣味が、お金の動くビジネスに変わったのです。
作者として「小説を書く」のは大前提で、ともに書籍を作り上げるパートナーとして、編集様とのやりとりは「即断即決即レス」を心がけました。
自分がボトルネックにならない、タスクの手離れを良くするという意識は大事ですね。(と言いつつ、原稿のスケジュールを伸ばしてもらったことがあり……。心臓が痛いです)

さらに、とにもかくにも体調を良く保つこと。
人によって、食事や運動など方法は様々かと思います。私の場合は睡眠が足りないと頭がまったく働かないので、夜はしっかり寝て、日中もお昼寝や仮眠をとるようにしています。トータルで考えると、むしろ寝過ぎかもしれません。
ですが、眠いまま書いても効率が悪いので、思い切って(または諦めて)休むことも大切です。

■悪かった×
① プロットを作っていなかったこと
② 書籍化が決まった途端、毎日更新が途切れてしまったこと

恥ずかしながら、小説を書くのが初心者すぎてプロットを作らなかったというより、(どんなものか分からなくて)作れなかったのです。
それに、連載当初は「絶対、毎日更新」を目標にしていたので、兼業ゆえそこまでの時間が取れなかったということもあります。

資料のおかげで書くことはできましたが、もちろんプロットを作らないデメリットはありました。
それは、物語の緩急やここぞという見せ場が弱くなる、ということです。
ストック0で書いたら投稿するスタイルなので、ライブ感があると言えば聞こえは良いものの、全体を通してみると「もっとこのシーンはああすれば感情移入できた、こうすれば盛り上がった」と反省が多くあります。
(いまからやるには、仕事をしながら書籍化作業をしながらWEB投稿をするという状況なので難しく。なので、本当にはじめが肝心です)

■もしまた別の作品で書籍化を目指すとしたら、どんなポイントを頑張るか
① プロットを書く
② 完結まで書いてから投稿 もしくは 十万字単位でストックが用意できたら投稿

良かったことは引き続き継続しつつ、次に書く小説こそはプロットを事前に用意し、完結まで書いてから投稿したいと考えています。
毎日投稿もしくは定期投稿できている作品は、読者様の心をしっかり掴んで離さないので本当に強いです。
そういった作者様たちと同じ土俵で戦うには、自分も毎日更新する必要性をひしひしと感じています。(あくまでも個人の感想です)

最後に。今年は、夢だった作家への道が開けた特別な一年でした。
来年も自分なりに工夫を凝らし、「面白い!」と言っていただける物語をお届けできるよう頑張ります。これからも温かい応援いただけますと、とても嬉しいです。
長くなりましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。

泉 きよらか