【お便りコーナー】第168回:紬夏乃先生

小説家になろうをいつもご利用いただきありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である 紬夏乃先生よりお便りをいただきましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、紬夏乃先生よりいただきました文面となります。

皆様はじめまして。紬夏乃と申します。

 このたび、電子書籍『勇者な王太子殿下が魔王に呪われましたが私が即座に口付けします~報酬に3食とおやつと昼寝付き生活ありだと思う~ 』が5月24日に発売されました。

 せっかくの機会です。毎回楽しく拝読させて頂いている「お便りコーナー」を、わたしもしてみんとてするなり。と考えてみたものの、電子書籍を出して頂くのは初めてです。商業作家として言えることは、まだ何一つ持っておりません。

 ですが、ありがたいことにここ「小説家になろう」で作品を公開し、ランキングに乗せて頂く、たくさんの感想を頂く、という経験をさせてもらいました。

 その頂いた感想の中で、今WEB小説として求められているものについて感じたことを書かせて頂きたいと思います。

 わたしは物語の横道を広げる話を書くことがまあ苦手です。なんなら主題でも必要な箇所以外はバチバチに折りたたみます。地の文でさらっと流します。全力で短くまとめてしまうので、それは「長い話が書けない」というまあまあな欠点でもあるのですが、幸いなことに、頂く感想ではそこを好意的に受け取って頂いております。

「さくさく進む」「過不足ない」「小気味良い」……抜粋するとそんな感じです。そしてわたしはふと気付きました。今WEB小説で求められることは、もしかしたらそういうことなのかもしれない、と。

 思えば自分にも心当たりがあります。動画サイトで面白そうなサムネを見つけ、再生する。そして始まるOP。中々本題に入らず、ずっとなんか喋ってる。延々と続くチャンネル説明に高評価グッドボタンチャンネル登録を……耐えて2分ですね。無理。めんどくさって思って見るのをやめます。

 WEB小説で考えると、タイトルとあらすじがサムネなのでしょう。そこで読もうと思ったら始まるのが本文……たいへん! すぐに主題に入らなくちゃ!!

 主題を進めて、登場人物も絞って、必要で面白いところを叩きつけるのです。そして書籍化の打診を受けた際に、担当さんにこう言うのです。「この話には、書き下ろしの拡張性がこんなにもあるのだぞ」と……! ワアかっこいい……! いいなあ……!!

 書籍化で求められるものは、規定の文字数、そして人気がでた際の拡張性なのでしょう、たぶん。だって人気作めっちゃ続刊してるし。そして『買う』という行動が必要な分、読者さんにじっくり読んでもらえる。しかし今WEBで求められるものは、たぶん、サクサクした前進なのです。短編人気だし。

 WEBで読んでもらえる/書籍で読んでもらえる、はきっとちょっと違う。この話がもしかしたら誰かのランキング上昇への一助に、なれ……なれ……たらいいなあと思います。

・最短ルートを邁進し続ける作者のマイページはこちら↓
https://mypage.syosetu.com/711776/

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を見て頂けたらとてもうれしいです。

 では皆様、良い創作ライフを!