【お便りコーナー】第65回: 田井ノエル先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である田井ノエル先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、田井ノエル先生よりご連絡いただきました文面となります。



 初めまして、田井ノエルと申します。
 略してタイノエです。「タイノエ」で検索すると、鯛の中にホームステイする可愛い生物の画像が見られます。※※グロ注意※※

 このたび、「道後温泉 湯築屋 暖簾のむこうは神様のお宿でした」という作品を出版いたします。この作品は、「お客様が神様でして ~道後の若女将は女子高生!~」というタイトルで第6回ネット小説大賞を受賞させていただいたものを改稿・改題しております。双葉文庫より8/8(水)に発売されます。

 わたしは異世界ファンタジー小説を読むのも書くのも大好きです。10年ほど前、初めて新人賞に応募したときから、ずっと異世界ファンタジーを書き続けてきました。
 だから、自分は今後、ずっと異世界ファンタジーを書くと思っていたのです。

「異世界しか書かないんですか?」

 そう言われたのは、ある居酒屋で遠原嘉乃先生(化けてます こだぬき、落語家修行中!/双葉文庫)にスランプを告白したときのことでした。遠原先生は、泣きつくわたしを母性いっぱいの豊満なおっぱいで包んで優しく頭をなでながら、

「最近はライト文芸のジャンルが熱いです。特にご当地は強いですね。タイノエさんは愛媛県在住なので、道後温泉の話など如何ですか?」

 と、話してくれたのです。
 え? わたしが? 道後温泉? はい? え、わたし異世界しか書けないよ?
 そのときは、「君の膵臓食べたい(双葉社)みたいな作品でしょ? 無理です! 現代舞台とか絶対書けないです! 書いたことないです!」と言っていました。
 絶対に無理。書けない。だって、この10年間マトモに書いたことがない。

 けれど、それ以降、わたしの中で引っかかるジャンルになっていました。
 試しに本屋へ行ってライト文芸を見ると……「あやかし」「神様」「グルメ」「ご当地」「恋愛」「お仕事」「ライトミステリー」「青春」「感動」「ほっこり人情」などなどの魅力的なラインナップ。現代舞台ですが、ファンタジーに寄った作品もあるではないですか。そして、思ったよりも軽く読める本ばかり。
 ……ライト文芸、めちゃくちゃ面白いじゃないですか。

 書きたい!(単純)

 こうして書きはじめた作品が「道後温泉 湯築屋 暖簾のむこうは神様のお宿でした」です。いろいろ巡り巡るものがありまして、最終的にコンテストでの受賞、出版という結果に結びつきました。神様が出てくる作品ということで、運が味方してくれたのかもしれません。

 誇れるような実績など、なにも残していないわたしから皆様に言えることは少ないです。でも、自分の可能性を決めつけて挑戦しないのは勿体ないのではないかと思います。
 狭い世界に閉じこもらず、自分の可能性を広げてみては如何でしょう。
 わたしも、今度はファンタジーを含まない作品も書いてみたいと思っています。もう少し挑戦できる。わたしはそう思っています。


 最後になりますが、拙作「道後温泉 湯築屋 暖簾のむこうは神様のお宿でした」をよろしくおねがいします。また、「小説家になろう公式生放送 9/15(土)19:30~」に出演することになっております。是非、ご視聴ください。
・小説家になろう→https://ncode.syosetu.com/n8682ed/
・双葉社公式→http://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-52140-5.html