【お便りコーナー】第102回:こげ丸先生

小説家になろうをいつもご利用いただきありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者であるこげ丸先生よりお便りをいただきましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、こげ丸先生よりいただきました文面となります。

 皆様こんにちは。初めての方は、はじめまして。
 MFブックス様より『呪いの魔剣で高負荷トレーニング!?』を出版させて頂いている『こげ丸』と申します。

 この度、2022年2月4日、今作はドラゴンノベルス様より
『羊飼いキュッテは異世界でもカワイイを広めたい
~転生少女とドワーフ娘のもふもふ×モノづくりライフ~』
 第1巻を出版させて頂くことになりましたので、そのご報告と感謝の気持ちも込めて応募させて頂きました。
 お便りコーナーに応募させて頂くのは今回で三度目となります。


 さて、最初は『メモを取ること』について、前回は『アクセス解析』について書かせて頂きましたが、今回は『ロケハン』についてお話させて頂こうかと思います。
 ロケハン……ロケーションハンティング、アニメなどでは聞く言葉かと思います。
 小説だと、取材旅行と表現した方がしっくりくるかもしれません。

 ただ、こう書くと「ちょっと大袈裟では?」なんて思った方もいるのではないでしょうか?
 そもそも私の主戦場としているファンタジー作品などの場合、実際に旅行も兼ねて取材したとしても、参考にできる事は限定的だったりしますし、お金も時間もかかってちょっと敷居が高いですよね。

 では、なぜこの題材を取り上げたのか?

 それは『VRロケハン』というものを知って欲しかったからです。
 これは文字通り、VR機器を使って仮想現実の世界に入り込み、様々な創作の参考にするというものです。
 ※『VRロケハン』という言葉は、私が勝手にそう定義しただけで正式な言葉ではありません

 これを行うには、最初にVR機器を揃えないといけないので初期投資は必要ですが、費用対効果を考えれば決して高くはないと思います。
 例えば、現実に存在する場所を参考にしたいのであれば、GoogleEarthVR(無料)などを使えば、それがアマゾンの秘境であっても、標高数千メートルの山であっても、一瞬で現地に赴く事ができます。
 まるで自分が巨人になったかのような視点から見下ろす事も出来ますし、ストリートビューの範囲内であれば、実際に道に立っているかのような視点でも見られるので、かなり現実のロケハンに近い取材が出来るのではないでしょうか。

 また、現実に存在しないものでも大丈夫です。
 それがファンタジーの世界であろうとも問題ありません。

 某オープンワールドRPGのVR版(有料なので名前は伏せておきます)などを使えば、まるで自分が異世界転生したかのような仮想世界で、見上げるような魔物とド派手な魔法で戦ったり、中世ヨーロッパ風の街の中で、そこに暮らすNPCたちから話しかけられたり、よりリアルな考察が進むことでしょう。

 他にもソーシャルVRでは、数万を超える数のワールドが既に存在し、一人暮らしの小さな部屋から、大富豪が住んでいるような大豪邸、風が吹き抜ける風車が建つ美しい草原や、草木や花々が光を放つ幻想的な世界、月に造られた都など、ありとあらゆる世界が広がっています。
 フォトグラメトリという技術を使い、現実のヨーロッパの村を丸ごと取り込んだワールドなんてものまで存在しますし、見上げるような巨人に破壊されつくした退廃した世界や、SFのようなサイバーパンクな街なんてものも存在します。
 軌道エレベーターに乗って、宇宙にだっていけちゃいます。

 想像してみて下さい。
 このような世界を仮想現実で体験する自分を。
 もうVRは物語の中だけのお話ではなくなっているのです。

 どうです?
 創作の役に立つと思いませんか?

 という訳で、今回は『VRロケハン』について書かせて頂きました。
 以上、少しでも皆様の創作のお役にたてれば幸いです。


 最後にもう一度宣伝を……。


 ◆2022年2月4日(金) ドラゴンノベルス様より、
『羊飼いキュッテは異世界でもカワイイを広めたい
~転生少女とドワーフ娘のもふもふ×モノづくりライフ~』
 が発売されます。

 こちらの作品、実はWebではそこまでの人気作ではなかったりします。
 実際、打診も頂いておりません。
 そのうち活動報告やTwitterなどで事の経緯をお話しようかと思っていますが、内容のみを評価して頂いて書籍化に至った作品です。
 その作品の全ての文に手を入れて読みやすくしたうえで、3万字ほど加筆もしておりますので、Web版を読んだ事のあるないにかかわらず、楽しんで頂けるかと思います。
 また、男女問わず楽しんで頂けるような作品ですので、普段あまり異世界ファンタジーものを読まない女性読者様にも読んで頂けると嬉しいです。

 そしてイラストはなんと、NHK朝の連続テレビ小説「なつぞら」のOPアニメを手がけたことでも有名な、アニメーター兼イラストレーターの『刈谷仁美』様にご担当頂けるという望外の幸運に恵まれました。
 本当に素敵なイラストで、キャラだけでなく世界観そのものまで表現して頂いております。
 その素敵なイラストに加え、装丁デザインも素晴らしい仕上がりになっておりますので、是非実際にその手に取って頂き『本』そのものも楽しんで頂ければと思います。

・ドラゴンノベルス様公式
https://dragon-novels.jp/product/322110000539.html

※現在カドカワストア様では、年末年始休業と倉庫移転のために予約を受け付けておりませんので、参考までに下記の販売サイトも掲載させて頂きます

・Amazon様 書籍販売ページ
https://www.amazon.co.jp/dp/4040744136

・楽天ブックス様 書籍販売ページ
https://books.rakuten.co.jp/rb/16993820/

 ちなみに余談ですが……発売日が私の誕生日なので、予約して頂けると良い誕生日プレゼントになります(笑)

 最後に話がそれてしまいましたね。
 それでは皆さまの創作活動が、これからも明るく楽しいものでありますように☆

【お便りコーナー】第101回: こはるんるん先生

小説家になろうをいつもご利用いただきありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者であるこはるんるん先生よりお便りをいただきましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、こはるんるん先生よりいただきました文面となります。

はじめまして。こはるんるんと申します。

小説家になろう様で「神を【神様ガチャ】で生み出し放題 ~実家を追放されたので、領主として気ままに辺境スローライフします~」
https://ncode.syosetu.com/n3720gy/
を連載しております。

本作が12月17日(金)にKADOKAWA『電撃の新文芸』より書籍化されることになりましたので、この場を借りて読者の皆様にお礼申し上げたいと思います。

初の書籍化でドキドキです。
まだ執筆歴が1年半くらいと浅いので、僭越ではありますが、新人の方へどうすれば小説の腕を効率的に上げられるかについてアドバイスさせていただればと思い、お便りを送らせていただきました。

これは私が他のプロ作家さんからアドバイスされたことの受け売りとなるのですが、『10万文字以上書いて完結させる』ことが、小説の腕を上げるために最も重要だそうです。

小説は、この10万文字以上書く壁。
と、完結させる壁。
の2つがあると思います。

これをコンスタントにクリアできるようになると、後半でどう盛り上げて締めくくば良いかなどが体感的にわかるようになります。
すると、たくさんの作品が比較的、早く書けるようになります。

このアドバイスに従って、腕を上げるために長編小説はすべて完結させるようにしています。
即、結果につながるものではありませんが、小説を執筆する力が確実についていっていると感じます。

また、Webコンテストの参加条件も10万文字以上の場合が多いので、10万文字以上を書いて完結させると、賞を取れる可能性が出てきます。

結果がなかなかでないと筆を折りたくなりますが、結果を焦らず、コツコツ続けた人が結果を出せるようになると思います。
焦らずに、小説を書くことを楽しみながら続けていけるのが、理想ですね。一緒にがんばっていきましょう。

最後に少しだけ紹介させてください。

「神を【神様ガチャ】で生み出し放題 ~実家を追放されたので、領主として気ままに辺境スローライフします~」
https://dengekibunko.jp/product/322106001096.html

第1巻、KADOKAWAの『電撃の新文芸』様より12月17日発売です。Web版を加筆修正し、1万5千文字のエピソードを追加しています。

Web版をご覧になられた方でも、お楽しみいただけると思います。
ぜひともお手にとって頂けると嬉しいです。

以上、こはるんるんでした。

【お便りコーナー】第100回: 馬路まんじ@9月25日マンガ版底辺領主&ブレスキ発売中!先生

小説家になろうをいつもご利用いただきありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である馬路まんじ@9月25日マンガ版底辺領主&ブレスキ発売中!先生よりお便りをいただきましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、馬路まんじ@9月25日マンガ版底辺領主&ブレスキ発売中!先生よりいただきました文面となります。

はじめましての方ははじめましてーー!!
「底辺領主の勘違い英雄譚」などを書いてる馬路まんじです!
ツイッターのほうでバーチャル美少女アイドルもやっておりますっ☆ みなさま覗いてみてくださいね!
(https://mypage.syosetu.com/1339258/)

え~このたび9月25日に『マンガ版・底辺領主の勘違い英雄譚』のコミックス(面白いッッッ!)と『ブレイドスキル・オンライン3巻』が同時発売となりました~!
ブレスキオンラインのほうもそのうちコミックが始まりますので、ぜひぜひ今の内に読んでみてみてくださいねっ!
霜降先生の絵がえちえちうまうまですっ! ネットなどでも購入できますのでぜひぜひ検索を!

ハイというわけでっ、前々前々回に続いて今回も書籍化するためのアドバイスを書いていこうと思います!
今回するアドバイス――それはずばり、『諦めること』です!

いざ連載を始めたもののイマイチ伸びないPV。
それをどうにかしようと面白いと思える展開をどんどん捻りだして書いていっても、どうにも改善しない。
でもまだだっ、きっとこの作品をいつか世に出してやるッ――と何年も頑張り続ける行為は、作家の寿命を大きく削る可能性が大です。

というのも、全力で自由に作品を書き続けられる時期は限られています。
家庭環境の変化によって集中して書くことが難しくなってしまったり、心身の病気や加齢によってフルパワーで書けなくなってしまったり、そもそも死んだり殺されたり……。
どんなトラブルが起きていつ途切れるかわからないのが作家生命です。

その大半をアマの時代の作品に注ぎ込んで、いざプロデビューした時に上記の『劣化』や『終わり』を迎えてしまったり、それ以前にデビューも出来ないまま燃え尽きてしまっては元も子もありません。

ゆえに、一つの作品を意地になって書籍化まで持っていこうとするのは、カッコいいけど悪手です。
そもそもネット小説の読者さんたちは決して甘くありません。
後半でどれだけ面白い展開を書いても、前半が面白くなければソコで切られてしまうことがほとんどでしょう。

――だからこそ、きっぱりと諦めましょうッ!!!
どんだけ愛している作品だろうが投げ捨てましょう!!!全力で諦めましょう!!!!
エンディングを書く練習と思ってザクッと閉めたり、大賞に放り込む弾として放置したりしちゃいましょう!!!!

……そしてプロデビューして名を上げた時にこそ、世に逆襲してやりましょうッ!
というわけで9月25日発売の『ブレイドスキル・オンライン3巻』には、書籍化の叶わなかった処女作である『ダークネスソウル・オンライン』のキャラたちがイラスト付きで出ちゃいますッ!やったああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!

そうしたワガママが通るようになったり、プロデビューした作品から読者さんたちが諦めた過去作に注目してくれることがあります!
ゆえにこそ、たとえ愛した作品だろうが愛されないなら諦めましょう!
明日の光を掴むためにイカロスの蝋翼のごとく燃やしちゃいましょう!
そしてプロになった暁にこそ、灰の山から引っ張り出して世間に投げつけてやりましょうッ!!!

大事なのは諦めることと諦めないこと! 作品を諦めようが心さえ諦めていなければ、夢は必ず叶います!
どうか諦めず、みんなで頑張っていきましょう!!!!
以上ですっ!(´;ω;`)

【お便りコーナー】第99回: 瀬川雅峰先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である瀬川雅峰先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、瀬川雅峰先生より頂きました文面となります。

なろうの皆さん、こんにちは。
瀬川雅峰です。

第八回ネット小説大賞を受賞し、この度『辰巳センセイの文学教室』の上下巻にて、デビューをさせていただきました。

なろうで作家を目指している皆さんの多くより、きっと私は歳を取っていると思います。
小説を初めて書いた日から数えたら、もう30年以上経ちました。若くてデビューしている方がたくさんいる「小説家になろう」の界隈から見れば、私のデビューはずいぶんのんびりかもしれません。


でも、なかなか結果が出なくて、苦しんでいる方も沢山いらっしゃると思います。
自分が歳を重ねていくことを悩み、焦っている方も。
……安心してください。長い時間かけないとできないことが人にはあります。


それは、経験です。


高校時代、小説を書きながら、壁にいつもぶつかっていました。高校生や、マクドナルドや、ファミレスや、部室は描ける。でも、大学のキャンパスや、大学生や、社会人や、偉い人は、さっぱりリアルにならない。
キャラの考え方が子どもっぽいことはわかっているのに、自分の考え方が狭くて、幼くて、異性の気持ちひとつ想像できない。恋愛を描こうとしてもひどく薄っぺらくて、いかにも作り物めいた話、他の作品で見たようなものになってしまう。

……もっと大人になりたい。 沢山経験を積みたい。そう思いながら、SFやファンタジーなら?学園モノなら?少しはごまかしやすいかも?なんて考えて、一生懸命背伸びをして書いていました。


あれから、何百冊と本を読みました。
恋も失恋もしました。
転職も、無職も経験しました。


辰巳センセイは、その全てがあったから書けた一作です。

若い人にスピードやパワーではもう勝てないかも知れません。
でも、深みや経験や知恵では、まだまだ頑張れる。
文筆の世界では、スピードやパワーよりも、経験や知恵でイニシアチブが取れる。
結果が出ない苦しみも、焦りも、嫉妬も、全てが経験になっている。

私の経験の塊がどんな作品を生み出したか。
ぜひ、辰巳センセイに触れてみて下さい。
何年経っても、10年後でもちゃんと楽しめる王道で、古典で、でもオリジナリティに溢れた、人生一作しか書けないくらいの最高の作品です。


歳をとって、経験を積んで、だからできること。
それはいくつになっても、なくならないのだと思います。
今後とも、なろうのみなさんとは良きライバルとして、楽しく切磋琢磨していきたいと思っています。

……いつかの次回作を、また是非楽しんでいただけますように。

【お便りコーナー】第98回: 三上康明先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である三上康明先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、三上康明先生より頂きました文面となります。

 新人賞を獲らずに商業小説家としてデビューしてから15年目に突入しました。
「小説家になろう」での初投稿は(今見たところ)2016/3/22なので、こちらは5年を過ぎたというところで、「小説家になろう」の歴史の中では新参だなぁと思います。
 書籍の出版数はもうちょっとで50冊になるかどうかというところで、「小説家になろう」の掲載文字数は450万字くらいのようです。
 15年で50冊弱、5年で450万字。そこそこ多いほうじゃないでしょうか。

 さて、「音楽史上の最高傑作」と聞いてなにを思い浮かべますか?
 ベートーヴェン。モーツァルト。このふたりはすぐに頭に思い浮かびましょう。
 ですが(多くの議論はあるでしょうが)ヨハン・セバスチャン・バッハの「マタイ受難曲」がそれだという評価が多いのはご存じでしょうか。
 ベートーヴェンが生涯に残した作品は、138。
 モーツァルトは600。
 ですが、バッハは1000を超えています。

「ホームランを打つのに必要なことは、バッターボックスに立つこと」というのは当然です。そしてそのバッターボックスに立つ回数は多ければ多いほどいい。バッハだって1000回以上、バッターボックスに立って「最高傑作」を生み出しているのです(ちなみに「マタイ受難曲」を聴いても私にはピンときませんでした)。
 とはいえこれは「数打ちゃ当たる」ということではなく、1度や2度の失敗どころか100度や200度の失敗でへこたれてはならないということです。さらには「毎回が勝負回」だと思わなければバッターボックスに立つ意味がありません。
 私はいまだに、小説の発売日前後は情緒不安定になりますし、生み出した作品は、放り出さずエンディングに導いてやりたいと心底思います(商業的な理由で続きが出ないことは多々……ほんとうに多々あるのですが)。

 書いて、発表した小説に反応がないと、それまで自分の中で膨らんでいた妄想やワクワクが一気にしぼみますよね。わかります。私もデビューまで8年くらい、結果が出ない時期を彷徨い、暗闇で壁当てしているような気持ちで書いていました(一応言っておくとデビューしても「数字の壁」に壁当てしている気分になります)。
 けれど、書かなければ先に行けません。バッターボックスに立たなければゲームは始まらないのです。
 書きましょう。
 書かない理由はいくらでもあります。疲れた。忙しい。やりたいゲームがある。読みたい漫画がある。酒飲みたい。酒飲んだ。すでに二日酔い……。
 そこには目をつぶって「書く理由」だけ見つけてください。他の誰でもない自分にしか書けない小説を書きたい。どうしても誰かに伝えたいメッセージがある。俺のキャラが魅力的過ぎて他の人にも見せたい……。

 そしていつかホームランを打つ未来にたどり着きましょう。
 毎回が勝負回。いまだ新人気分が抜けないチャレンジャーの私もまだたどり着けていません。いっしょに、その未来を目指そうではありませんか。