「書報」の新規掲載申請一時停止のお知らせ

いつも小説家になろうグループをご利用いただきまして、ありがとうございます。

現在、小説家になろうにて提供しております「書報」に関しまして、
こちらの機能を提供するために利用しております外部サービスが一部正常に使用できない状況が発生いたしました。

そのため、大変申し訳ございませんが、現在新規の書報掲載申請を一時的に停止させていただいております。

状況に変更があった際には、再度公式ブログにてお知らせいたしますので、対応まで今しばらくお待ちいただきますようお願いいたします。

この度はサイト利用にご不便ご迷惑をおかけしておりますこと、深くお詫び申し上げます。

【お便りコーナー】第129回: 東 吉乃先生

小説家になろうをいつもご利用いただきありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である東 吉乃先生よりお便りをいただきましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、東 吉乃先生よりいただきました文面となります。

 はじめまして、東吉乃(あずま よしの)と申します。

 この度、4/25に「ドロップアウトからの再就職先は、異世界の最強騎士団でした」が、オーバーラップノベルスfさまより刊行される運びとなりました。

【特設サイト】 https://over-lap.co.jp/narou/824004727/

 本作は第8回オーバーラップWEB小説大賞で銀賞を頂いた作品ですが、他の書籍化作品とは少し異なる特殊な状況での受賞・書籍化でした。書いているけれども読まれなくて辛い思いをされている作者さまのご参考に少しでもなればと思い、刊行記念も兼ねてご報告させて頂きます。
 主題は「低ポイントでも書籍化できる」ということです。
 ただし「書籍化するために書く」方より、「書きたくて書いている」方への方法論、メッセージとなりますので、ご了承くださいませ。

 さて、この小説家になろうというサイトにて、書籍化に必要なものとして最もよく語られるのは、「ポイントの高さ」かと思います。
 統計を取ったわけではありませんが、お便りで他の先生方から語られる頻度も高く、また、エッセイなどでもそれらは散見されます。他にも毎月のようにタイアップされる色々な小説賞、それらの受賞作のポイントを確認すると、数万ポイントは当たり前の世界。一万ポイント以下の作品などほぼなく、希少種であると言えるでしょう。
 これは、ほとんどの作者さまにとって絶望的に高い壁だと思います。
 たとえば連載作品であっても数十、数百ポイント取るのがどれだけ大変で、かつ時間がかかることか。にもかかわらず、ランキングに乗ろうと思えばその倍、数百から数千ポイントを一日で稼がねばなりません。普通に考えたら、いえ、どう考えても凡人には無理です。
 かくいう私も、ランキングなど無縁の人間でした。
「打ち上がる」「駆け上がる」といった単語は異世界の言葉で、それも現在進行形です。

 冒頭でご紹介した「ドロップアウトからの~」については、完結した時点で4200ポイントほどでした。
 ちなみにこれは、六年半、百七万文字をかけての数字です。

 この数字を見てお分かりかと思いますが、「とにかく書籍化したい」方には時間も文字数もかけすぎですので、あまり参考になりません。いわゆるコスパ悪い、というやつです。
 にもかかわらず、なぜこれが書籍化できたのでしょうか。
 本作は不思議な作品で、投稿当初から爆発的にランキングを駆け上がることはないものの、更新するたびに少しずつゆっくり、亀の歩みですが読者が増えていく、そんな作品でした。どこかのタイミングで急に跳ねることもなく、かといって急激に読者離れが起こることもなく。
 おおよその体感ですが、序盤での更新タイミングだとアクセスは100あれば良いほうで、それ以下もザラにありました。終盤では400前後かな、という感じです。そして完結後もブーストなどせず淡々としていました。ご祝儀で、常連の数名の方から感想を頂戴できたこと、作者的には最も記念になって嬉しかったなあ、というところです。
 本作は完結後に小説賞へと応募しました。
 そして受賞が決まった後、ご担当の方にお伺いしたんです。「この低ポイントでなぜ受賞ですか?」と。誰より作者である自分自身が信じられなかったので、恥も外聞もなく単純にただもう疑問で疑問で訊きました。

 すると、「読んで面白かったからです」とのお答えが。
 さらには「連載中から拝見していました」と。

 書きたくて書いている人間にとって、これがどれほど嬉しい言葉か、作者の方ならお分かりかと思います。
 見ていますよ、見ていましたよ、と。直接声は届かなくとも、そういう方が必ずいてくれるということです。本作の辿った道筋は全ての作者さまに希望たり得る話でして、ランキングに載らずとも書き続けていれば読んでくれる読者は必ず存在するし、いわゆる評価ポイントが低くても書籍化への道は繋がっている、という紛うことなき事実を示しております。
 ポイントそのものは、面白さの絶対値ではありません。
 あくまでもそれは参考値であって、「低ポイントだから」書籍化できない、わけではないのです。
 では、低ポイントの作品群で、書籍化できるかできないかの分岐点はどこなのでしょうか。

 それは「存在に気付かれるかどうか」です。

 大多数の作品は、面白くないから読まれないのではなく、気付かれないから読まれないのです。こんな巨大な小説家になろうという場所では、ある意味宿命でさえあります。しかしそれは裏を返せば、読者はそこに必ず存在しているということの証左でもあります。
 読者に気付かれるためにはひたすら書き続けることが肝要です。
 一つの短編、一つの長編が日の目を見なくとも、新しい作品を生み出し続ければ、そこに必ず誰かが通りがかります。往来が少ないからといって駄目だとは限りません。どういう背景の方が読んで下さるかはそれこそ時の運、ひいてはご縁なのです。それを、六年半の連載かつ百七万文字の本作は証明したように思えてなりません。

 作者の方はどうか書き続けてください。いつか生み出した作品に陽が当たります。
 読者の方はどうか読み続けてください。あなたの存在が励ましとなり、作者に力を与え、やがて素晴らしい作品が世に生まれ出でます。

 尚、私は書き始めから最初の書籍化まで十六年かかりました。
 この最初の書籍化についてもちょっと特殊事例でお話したいことはありますが、長くなりましたのでそれはまたの機会に。

 最後にもう一度の宣伝となり恐縮ですが、「ドロップアウトからの再就職先は、異世界の最強騎士団でした」につき、どうぞご覧くださいませ。
 書籍版はウェブ版からかなり改稿しております。こういうレベル、内容で書籍化なんだなあ、というご参考にして頂ければ幸いです。

【各購入サイト】 https://over-lap.co.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?shop=0&pid=9784824004727&vid=&cat=NVL&swrd=


 東 吉乃

【コンテスト予告】「第2回ドリコムメディア大賞」開催のお知らせ


コンテストのお知らせ


いつも小説家になろうグループをご利用いただきありがとうございます。

この度、株式会社ドリコム様とのタイアップコンテストといたしまして、「第2回ドリコムメディア大賞」を6月9日(金)12時より開催する運びとなりました。

応募要項等の詳細は以下の公式ページをご確認ください。

▼「第2回ドリコムメディア大賞」公式ページ
https://drecom-media.jp/award

今後とも小説家になろうをよろしくお願いいたします。

【コンテスト情報】「第5回アース・スターノベル大賞 後期」開始のお知らせ


コンテストのお知らせ

いつも小説家になろうグループをご利用いただきありがとうございます。

この度、株式会社アース・スターエンターテイメント様とのタイアップコンテスト「第5回アース・スターノベル大賞」にて、後期の応募受付が開始となりましたのでご連絡いたします。

詳しくは下記、公式ページをご確認ください。

▼「第5回アース・スターノベル大賞」公式ページ
https://www.es-novel.jp/esn-award05/

皆様の奮ってのご応募をお待ちしております!
今後とも小説家になろうをよろしくお願いいたします。

【お便りコーナー】第128回: マナシロカナタ先生

小説家になろうをいつもご利用いただきありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者であるマナシロカナタ先生よりお便りをいただきましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、マナシロカナタ先生よりいただきました文面となります。

小説家になろうユーザーの皆様、いつも応援ありがとうございます、マナシロカナタです。

「は? 全然知らないけど? 自意識過剰なのでは?」
と思われた方は、ぜひぜひこの機会にお見知りおきいただけますと幸いです(ぺこり

それでは早速ですが、
デビュー作の続刊となります、

・子犬を助けたらクラスで人気の美少女が俺だけ名前で呼び始めた。「もぅ、こーへいのえっち……」  2巻
https://www.hifumi.co.jp/lineup/9784891999582/

が2023年4月25日に発売されました~!

デビュー作から続刊することができたのも、応援してくれている読者の皆様のおかげです。
本当にありがとうございます!

コミカライズ企画も進行中ということで、
これからどんどんと盛り上がっていくと思いますので、変わらぬ応援をいただけますと嬉しく思います。


これだけでは宣伝に終始してしまうので――アドバイスというほどのものではないのですが――ボクが創作の手法として行っていることを紹介します。

それは『身近なことや実体験を、創作に流用する』こと。

これはとても簡単で、なおかつかなり有用だと思っています。

例えば舞台設定。
そもそも舞台設定を考えるのって、結構難しくないですか?

他の作品とちょっと違う目を引くオリジナリティを用意したいけど、
ぶっちゃけ『いい感じのアイデア』なんて、そんなにポンポンとは浮かんでこないと思うんです。

そこで『実体験の流用』です。

先述したデビュー作、
・子犬を助けたらクラスで人気の美少女が俺だけ名前で呼び始めた。「もぅ、こーへいのえっち……」

を例に説明します。

・主人公とヒロインは大きな川を挟んでお向かいさんなのに、小学校・中学校の学区が違っていたために、高校で初めて知り合う――という設定。

これは実は、ボクが小学校に上がる時の実体験が元になっています。

当時、神戸の下町に住んでいたボクは、車1台がギリギリ通れる細い道を挟んだ向かいの筋に、仲のいい友達がいました。
よく一緒に近くの小さな公園で遊んでいたのですが、しかし小学校に上がる時に悲劇が起こります。

ボクと友達は小学校の学区が違っていたのです!!

ボクの家は、M小学校の学区の『西の端』でした。
しかし友達の家は、U小学校の学区の『東の端』だったのです。

たった一本の小道の東か西かで、入学する小学校が違う。
小さな子供にとって『小学校の学区』=『世界そのもの』と言っても過言ではありません。

学区が違えば、もはや別世界の住人。
それ以降、僕と友達は急速に疎遠になりました。

とても悲しく辛い経験だったのですが、しかしこれが長い時を経て、

『大きな川を挟んでお向かいさんなのに、学区が違ったせいで高校で初めて知り合う』

という舞台設定となり、こうして書籍化に至ったというわけです。
ちなみに流用する過程で、『小道』だとあまりにショボいので『大きな川』に変更しました。

この手法の何がいいって、なにせ実体験なのでアレコレ調べる必要がないんですよね。
自分が知っていることに、ほんの少し手を入れるだけで実に『いい感じの設定』になってくれます。

これは本当に楽なので、とてもお勧めです。

アイデアは、あなたの中に眠っているのです……!
それを掘り出してあげましょう。

それではそろそろ長くなってきましたので、この辺りで。
興味を持っていただけましたら、デビュー作の1巻&2巻をお読みいただければ嬉しく思います。


▼子犬を助けたらクラスで人気の美少女が俺だけ名前で呼び始めた。「もぅ、こーへいのえっち……」 1巻
ブレイブ文庫(一二三書房)、イラスト/うなさか

公式: https://www.hifumi.co.jp/lineup/9784891998745/
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4891998741/


▼子犬を助けたらクラスで人気の美少女が俺だけ名前で呼び始めた。「もぅ、こーへいのえっち……」 2巻
ブレイブ文庫(一二三書房)、イラスト/うなさか

公式: https://www.hifumi.co.jp/lineup/9784891999582/
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4891999586