【お便りコーナー】第48回: 初枝れんげ先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である初枝れんげ先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、初枝れんげ先生よりご連絡いただきました文面となります。



いつもお世話になっております。
小説家になろう様で「異世界で孤児院を開いたけど、なぜか誰一人巣立とうとしない件」http://ncode.syosetu.com/n9759dd/ を連載させて頂いている、初枝れんげです。

8月10日に拙作が出版されることになりましたので、わたしごときが僭越ですが、新人の方へ、どうすれば書籍化できるかについてアドバイスをさせて頂きたいと思いまして、掲載の機会を頂きました。

なにせわたしごときが出版の機会を得ることが出来ましたので、他の方に出来ないはずがありません。

ではそんなわたしごときがどのように作品を作ったか、お話するとしましょう。

まず、一番大事なことを書きます。それは『小説を書く時間を確保すること』です。他のことは些事にすぎません!

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おいおい、ふざけんじゃねえよ、それのどこが大事なことなんだよ! と叫ばれた方はまったく正しいと思いますが、少し座ってください。

つまりこういうことなんです。

小説を書く才能とは何か?

小説家の資質とは何か?

これはもう言うまでもなく、書き続けられるかどうか、という1点に尽きます。

連載されている方の中には社会人も多いと思います。学生もいるでしょう。仕事や勉強が終わって疲れて果てて帰って来て……、さあ!ここです!

ここでゲームをしたり、漫画を読んでしまってはいけません。ここで2時間、小説を書きましょう! それだけです!

もちろん、プロットを組むでも、キャラクターの設定を練るでも、もしくは、今まで書いた小説を推敲しても良いです。ともかく「執筆」という試練(あるいは我々に与えられた命題)と向き合いましょう。

書かない日が1日でもあってはいけません。※やむを得ない事情は除く。
そのロスした1日分(2時間)を翌日取り返すことは不可能だからです。平日に4時間も執筆することは概ね不可能であり、たとえ出来たとしても、そんなことを何度も繰り返すことは出来ません。きっとつらくなって、じきに書かなくなるでしょう。

我々は小説を書くのだから、長い長い遊泳が必要です。10万字(1巻分)を書くには無理のないスケジューリングが必要となります。時に1か月、時に半年、時に1年かかる遊泳です。それは短時間の集中を毎日繰り返す(ストレスフリー)、という行為以外に達成する術はありません。

ですので、わたしが皆さんに執筆にあたって唯一アドバイスできる点、何よりもわたしが大事に思っている点は次のことです。

つまり、『時間を確保する方法を自分の中で確立してください』ということ。

これさえできれば何年かはかかるかもしれませんが、小説は書けたも同然です。

ちなみにわたしは仕事柄、手帳に書いたスケジュールは強迫観念で絶対に順守します。守れないときはこまめに手帳のスケジュールを再調整するくらいです。なので、私の手帳には必ず毎日「執筆」の文字が2時間踊っています。

皆さんにとって、自分をコントロールできる方法を探してください。これが書籍化への最大の近道だと、わたしは思います。

駄文、迷文でアドバイスになっているか不安ですが、何の才能もない私が書籍化できた唯一の勝因と思っている点を書きました。よろしければご参考にしてください。

あと、最後に少しだけ。

「異世界で孤児院を開いたけど、なぜか誰一人巣立とうとしない件」第1巻、TOブックス様より8月10日発売。Web版とは大きく変化した書下ろしストーリーをお楽しみに!

主人公のマサツグ君も大活躍するぞ!