【お便りコーナー】第45回: 佐竹アキノリ先生

小説家になろうをいつもご利用頂きありがとうございます。
この度、小説家になろう登録作者である佐竹アキノリ先生よりお便りを頂きましたのでこの場にて利用者の皆様にお伝えいたします。

以下、佐竹アキノリ先生よりご連絡いただきました文面となります。



 小説家になろうユーザーの皆様、初めまして。佐竹アキノリと申します。

 おかげさまで「魔物と始める村づくり!」が4月22日にレッドライジングブックスから、「逆成長チートで世界最強」が4月28日にヒーロー文庫から発売されることになりましたので、お便りを書かせていただきました。

 なろうユーザーの多くの方は小説を書いている、あるいは書いてみようと考えていらっしゃるでしょうから、私が出版を通して学んだことをお伝えしようと思います。

 やはり最初に言われるのは、読者さんを意識するということです。
 もちろん、ひたすら自分のためだけに書く作品も、特定の誰かに届けるための作品も、とても素敵なものです。特別な思いがこもった至上の一作には違いないでしょう。

 しかし、本を出すとなると、不特定の誰かに見ていただくことになります。誰かの手に届き、読んでいただくことでようやく作品は完成するのだと私は考えています。

 そのために様々な方が関わって、デザインや表紙など様々な工夫が凝らされております。私などは著者というよりも、一冊の本の本文を担当しているという意識のほうが強くなりました。

 さて、これは小説家になろうで投稿した作品についても同じことが言えるでしょう。では、読者さんに作品を届けるためにはどうすればいいでしょうか。

 たとえばタイトルですが、造語ばかりにしてしまったり、読めない英語にしてみたりすると、読者さんにとっては読みにくくなってしまいます。もちろん、一概にすべてが悪いというわけではありませんが、ある程度、知っている言葉や興味をそそられる単語があったほうが親切だと思います。

 あらすじや本文でも、今後の展開が読めず「これからどうなるんだろう?」とわくわくする内容だと、自然と引きつけられるでしょう。しかし、そこでいきなり大量に新しい情報を出してしまうとどうでしょうか? 読者さんはスムーズに読めず、何度も目で追わなければならなくなります。
 かといって、情報が書かれていないと今度は逆に、どういう中身なのかが理解できなくなり、没入することが難しいでしょう。

 そうした点は、読者さんをほんの少し意識するだけでもっとよくなると思います。

 執筆の途中、私はよく自分に問いかけてみます。

「読者さんはこの話を見てどう思うだろう?」
「この単語で言いたいことが伝わるだろうか?」
「自分はアイディアをすべて知っているが、読者さんに提示されている情報は十分か?」
「こんな内容を入れて、戸惑ってしまうんじゃないか?」

 ほんの少しだけ立ち止まる時間が、読者さんに優しい作品にしてくれるかもしれません。

 ときにちょっとばかり説明を追加したり、ときに書きたいことを思い切ってシンプルにしてみたり。

 これはすべてを読者さんに委ねるということではありません。なにかしらの書きたいものがあって、その情熱に任せて筆を執るわけですから、作者の都合が前面に出てくることもあるでしょう。けれどそこで読者さんのことを少しでも考えてみると、より多くの方が魅力的に思う作品になるのではないかと思うのです。

 書籍化にあたって、ブラッシュアップの中で学んだことは、そうした小さな積み重ねだったのではないかと、これまでを振り返るたびに感じています。

 私の話となりますと、「可愛い狐娘さんを書きたい!」というのがモチベーションになっているため、どうすれば読者さんに気に入ってもらえるキャラになるだろうかと考えることが多いです。

 書籍化することになったシリーズすべてに狐娘さんが出てきていますし、おそらくそうした作者の都合を切り捨ててしまった場合、長く小説を書き続けていくことはできないでしょう。だからこそ、それ以外の部分ではできる限り、読者さんに物語を楽しんでいただけるように邁進しております。

 大勢の作品の中から、自作を読んでいただけるのは、とても光栄なことです。そして読者の皆さんからの応援は、作者の皆さんの励みになることでしょう。

 この話が皆様にとって少しでも価値あるものになり、楽しい小説家になろうでの活動が続いていくことを願っております。

 最後になりますが、宣伝をさせていただきます。

「魔物と始める村づくり! やる気なし魔導師の開拓記」がレッドライジングブックスから4月22日に発売されます。イラストレーターは40原先生で、可愛い狐娘さんのイラストがたっぷり詰まっています。

「逆成長チートで世界最強」がヒーロー文庫から4月28日に発売されます。イラストレーターは「幼女戦記」の篠月しのぶ先生で、とてもかっこいいイラストを描いてくださいました。

 書店さんで見かけた際は、お手にとっていただけると嬉しいです。

 最後までお付き合いいただきありがとうございました。皆様が楽しく小説を書き続けられ、素敵な小説に巡り会えるようお祈りしております。

佐竹アキノリ